試合分析・戦評
J1第27節、日産スタジアムで行われた横浜F・マリノス対FC町田ゼルビアの一戦は、首位を走る町田と降格圏脱出を目指す横浜FMという対照的な立場の両者による注目の対決となった。試合は立ち上がりから町田が積極的に攻め込み、3分には相馬勇紀選手のCKからミッチェル・デューク選手がヘディングシュートを放つなど決定機を作る。さらにFKや中山雄太選手、ナ・サンホ選手らがゴールを脅かし、町田が先手を取る流れを示した。しかし横浜FMはGK朴一圭選手の好守を中心に最後のところで踏ん張り、失点を許さなかった。
横浜FMも新加入のJクルークス選手や宮市亮選手が積極的に仕掛け、前半33分には宮市選手のカットインから惜しいシュート、さらに植中朝日選手のミドルシュートなど決定機を作るもゴールは割れず。前半はシュート数で町田が上回ったが、横浜FMもポゼッションで拮抗し、スコアレスで折り返した。
後半は序盤こそ横浜FMが谷村海那選手のミドルでゴールを狙うが、GK谷晃生選手に阻まれる。その後は町田が交代策でギアを上げ、相馬選手の突破とクロスから中山選手、ナ・サンホ選手が立て続けに決定機を迎えるが、ここでも朴一圭選手がビッグセーブを披露。試合を通じて彼の存在感が際立った。
終盤、横浜FMは松村晃助選手や天野純選手、ディーン・デイビッド選手らを投入して攻勢に出る。アディショナルタイムには松村選手が決定的な場面を迎えたが、昌子源選手に当たったボールは惜しくもポストを直撃。最後まで両チームの守備陣が集中を切らさず、スコアレスドローで試合終了となった。
結果、町田は連勝が8で止まり首位から陥落。一方の横浜FMは勝点1を積み上げて降格圏を脱出する貴重な引き分けとなった。シュート数は横浜FM7本に対し町田10本、枠内シュートは1対4と町田が優勢だったが、決定機を止め続けた朴一圭選手の活躍が試合を動かした。両者の意地がぶつかった好ゲームだったと言えるだろう。
これからに向けて
横浜FMにとっては、勝利こそ逃したものの、首位を走る町田相手に無失点で終えたことは大きな自信となる。特にGK朴一圭選手のスーパーセーブはチームを救い、守備面での安定感を際立たせた。守備陣も最後まで集中を切らさず、トーマス・デン選手や渡辺皓太選手が粘り強く対応した点は評価できる。新加入のJクルークス選手や、交代で入った松村晃助選手が攻撃のアクセントを加えたこともポジティブな材料で、今後の攻撃パターンの幅が広がる兆しを見せた。降格圏脱出という結果は、チーム全体のモチベーションを高めるだろう。次節以降は、この守備の粘りに攻撃陣の決定力が加われば、再び上位を狙える戦いに戻れる可能性は十分にある。
町田にとっては連勝が止まった試合となったが、内容面では主導権を握る時間が多く、攻撃力の高さを十分に示した。相馬勇紀選手の突破力は健在で、交代で入ったナ・サンホ選手も積極的にゴールへ迫り、相手を脅かし続けた。新加入のネタ・ラヴィ選手が先発デビューを果たし、すぐに戦術にフィットしている点も心強い材料だ。守備面でもGK谷晃生選手や昌子源選手を中心に最後まで集中を切らさず、首位争いを続けるための粘り強さを発揮した。勝点3こそ逃したが、内容的には十分にポジティブであり、ここから再び連勝街道に乗る可能性は高い。選手層の厚さと戦術の柔軟性が光り、今後の優勝争いにおいても重要な武器となるだろう。
SNSの反応
横浜FMサポーター
「朴一圭選手、今日のヒーロー!神セーブ連発で助けられた」
「松村選手、最後のシーン決めてたらスタジアム爆発だった」
「降格圏脱出!勝ち点1でも大きい」
「Jクルークス選手はこれからもっとフィットしてくれそう」
「守備が安定してきた。次は得点が欲しい!」
町田サポーター
「連勝止まったけど内容は悪くなかった」
「相馬選手、今日もドリブルで魅せてくれた」
「ナ・サンホ選手の積極性がチームを引っ張ってた」
「谷晃生選手もナイスセーブ、負けなかったのは大きい」
「次からまた勝てばいい、優勝争いはまだまだこれから!」