2025年第23節名古屋vs東京V

2025年7月7日

試合分析・戦評

J1第23節、名古屋グランパスと東京ヴェルディの一戦は、酷暑の豊田スタジアムで行われ、スコアレスドローに終わった。両チームともに勝点27で並ぶ中、互いに上位進出の足がかりとしたい重要な一戦となった。

前半はホームの名古屋が試合を支配。ポゼッション率61%を記録し、サイド攻撃を軸にチャンスを創出。前線では永井謙佑選手と森島司選手がアクセントを加え、29分には野上結貴選手のヘディングシュートが枠を捉える惜しい場面もあった。最大の決定機は39分。原輝綺選手の奪取から森島司選手がクロスを供給し、山岸祐也選手が胸トラップからシュート。しかし、ボールはわずかに浮いてしまいゴールならず。

一方の東京ヴェルディも、要所で鋭いカウンターから名古屋ゴールに迫る。41分には福田湧矢選手のプレスから新井悠太選手がミドルシュートを放つも、名古屋の守護神ピサノアレックス幸冬堀尾選手が見事なセーブを見せた。

後半に入ると流れは一転、東京Vが主導権を握る。森田晃樹選手からのスルーパスに反応した新井選手が再三ゴールを狙うが、またもピサノ選手の好守に阻まれる。途中交代で投入された染野唯月選手も87分に強烈な一撃を放ったが、これも横っ飛びでセーブされ、東京Vにとっては決定機を活かせなかった。

名古屋は後半途中にマテウスカストロ選手を投入するも、右足首を負傷して途中交代。中山克広選手も短い時間で交代となり、攻撃のリズムを築けず。試合終了間際には椎橋慧也選手のクロスから稲垣祥選手が狙ったが、わずかにポストの左を外れ、得点には結びつかなかった。

最終的に、両チーム合わせて14本のシュート（名古屋6本、東京V8本）を放ちながらも、ネットを揺らすことはできず、痛み分けとなった。

これからに向けて

🔴 名古屋グランパスにとって、この試合は守備面での収穫が大きかった。とりわけ、ピサノアレックス幸冬堀尾選手のパフォーマンスは圧巻で、枠内シュートを3本止めるなど代表選出の実力を見せつけた。また、原輝綺選手や徳元悠平選手の両サイドバックは積極的に高い位置を取り、攻撃への起点としても機能した。前半のような主導権を握る展開を90分間維持することが今後の課題だが、守備の安定感がある今、あとは攻撃陣のフィニッシュ精度が改善されれば、上位進出は十分に可能である。負傷者の状態が気がかりではあるが、豊富な選手層を活かして乗り切りたい。

🟢 東京ヴェルディにとっては、アウェイでの強豪名古屋戦で後半に流れを掴んだことは今後につながる好材料となった。森田晃樹選手や新井悠太選手を中心にテンポの良いパス回しからの崩しは非常に魅力的で、決定機も複数演出できていた点は評価できる。守備面でも綱島悠斗選手や翁長聖選手が身体を張って無失点に抑え、全体的に集中力を保った好ゲームだった。得点にこそ結びつかなかったが、内容面では確実に上向いており、夏場の連戦に向けた収穫の多い試合だったといえる。次節以降は決定力を高め、勝点3をしっかり積み上げたい。

SNSの反応

🔴 名古屋グランパスサポーターの反応
「ピサノ選手がいなかったら危なかった。神セーブ連発！」
「森島選手のパスセンスが光ってた。惜しい場面多かったな」
「マテウス選手の怪我が心配…長引かないといいけど」
「チャンス作ってただけに引き分けは悔しい」
「稲垣選手のミドル、あれが決まってたら！」

🟢 東京ヴェルディサポーターの反応
「染野選手、惜しかったー！あれ決めてればな」
「ピサノ選手がうますぎた…」
「後半は完全にヴェルディのペースだった！」
「森田選手、今日もキレキレだったね」
「アウェイで無失点、最低限の結果は出した」