試合分析・戦評
J1第22節、県立カシマサッカースタジアムという名称でのラストマッチとなった鹿島アントラーズとファジアーノ岡山の一戦は、波乱含みの展開となった。序盤からホームの鹿島アントラーズが優位に立ち、攻撃のスイッチをテンポよく入れていく。8分にはGK早川選手のロングフィードから鈴木優磨選手が抜け出し、9分にはチャヴリッチ選手が惜しいシュートを放つなど、鹿島は攻勢を強めた。
そして18分、小池龍太選手のスルーパスに反応した鈴木優磨選手がゴール左下へ冷静に流し込み、先制点を奪取。鹿島はこの先制点で勢いに乗り、ポゼッションでも岡山を上回り、押し込む時間帯が続いた。
一方の岡山は前半こそシュート数も少なく守勢に回ったが、後半に入ると試合の主導権を奪い返す。50分、ルカオ選手のクロスを江坂任選手がハーフボレーで決めて同点に。さらに59分には神谷優太選手が江坂選手との連携からミドルシュートを叩き込み、逆転に成功した。
その後、鹿島はTブレーネル選手や樋口選手を投入して攻勢を強め、終盤にはTブレーネル選手が立て続けにシュートを放つも、岡山の守備陣とGKスベンド・ブローダーセン選手の好守に阻まれる。最終的にスコアは1-2で岡山が劇的な逆転勝利を飾り、首位・鹿島を敵地で下す金星を挙げた。
岡山はゴール期待値0.53ながら効率的に得点を奪い、組織的な守備と要所の決定力で貴重な勝点3を獲得。鹿島はゴール期待値1.99と多くのチャンスを創出しながらも、得点は1に留まり、痛い逆転負けで連敗となった。
これからに向けて
鹿島は前半に見せた縦への推進力と連動性のある崩しは、今後に繋がる大きな武器です。特に鈴木優磨選手の存在感は攻撃の核となっており、小池龍太選手やチャヴリッチ選手との連携も試合を通じて高まりを見せました。守備面では反省点もありますが、ボール保持からの展開力は健在。次節に向けては守備の立て直しとフィニッシュの精度向上がカギとなります。
岡山は難敵相手に冷静な試合運びと効果的なカウンターが光りました。江坂任選手と神谷優太選手の連携は秀逸で、攻撃のバリエーションが増してきました。守備では終盤の集中力が勝因となり、特にGKスベンド・ブローダーセン選手のビッグセーブが勝利を引き寄せました。昇格組としての勢いを維持しつつ、上位進出も狙えるポテンシャルを十分に感じさせる内容でした。
SNSの反応
鹿島アントラーズ:サポーター
「前半は良かっただけに悔しい…決め切らないとこうなる」
「小池選手の攻撃参加は今後に期待できる!」
「Tブレーネル選手、あと一歩だった…」
「県立カシマラストで勝ちたかった…涙」
「連敗だけど、下向かずに次だ次!」
ファジアーノ岡山:
「まさかの逆転勝利!これは本当に大きい」
「江坂選手のゴール、まさに芸術だった!」
「ブローダーセン選手、神だった…」
「神谷選手、あのミドルは鳥肌モノ」
「アウェイで首位撃破、これは自信になる!」