試合分析・戦評
J1第11節・ニッパツ三ツ沢球技場。横浜FCは 3‑4‑2‑1、G大阪は 4‑2‑3‑1 でキックオフ。ホームの横浜FCは[山根選手―鈴木武選手]の縦関係を右サイドに作り、ハイラインを敷くG大阪の背後へロングボールを合わせる狙いを明確にした。対するG大阪は[山下選手・満田選手]が右サイドでリズムを刻み、Iジェバリ選手を軸にポゼッションを高める入り方。序盤は互いにハーフスペースを消し合う神経戦となった。
前半7分、横浜FCは福森選手のCKの二次攻撃から鈴木武選手が速い楔を入れ、ンドカ選手が豪快なヘディングで今季初得点。先制した横浜FCは先制試合3連勝中で勝率100%というデータ通りに勢いを得る。だが15分、G大阪は山下選手がペナルティエリア手前から強烈な無回転シュートを突き刺し同点に。山下選手は古巣対戦で気迫のこもった一撃を見せ、試合は振り出しに戻る。以降は横浜FCが5バック化して守備ブロックを作り、G大阪が最終ラインからビルドアップで揺さぶる展開。
シュート数は前半終了時点で5対3、xGは0.45対0.07と横浜FCが効率的にチャンスを構築。一方のG大阪はボール保持率56%を記録しながら、中央でのアイデア不足が際立つ展開だった。 2025年第11節_横浜FCvsG大阪
後半に入ると横浜FCは山根選手が右サイドから連続して仕掛け、ルキアン選手のポストプレーで押し込むが決定機を生かし切れない。対するG大阪は22分、満田選手が高い位置で奪ってIジェバリ選手にスルーパス。決定的な場面を迎えるもGK市川選手のビッグセーブに阻まれた。以降も両者ともカウンターの応酬となり、テンポは上がるがゴールには至らず。
横浜FCは櫻川選手投入で空中戦の的を増やし、セットプレーで立て続けにチャンスを作る。32分、福森選手のCKから櫻川選手がヘディング、36分にも再びCKから櫻川選手のヘディングとゴールに迫るがG大阪GK一森選手のスーパーセーブが立ちはだかった。終盤は櫻川選手を基点にセカンドボールを拾い波状攻撃を仕掛けるが、黒川選手・中谷選手中心のG大阪守備陣が集中を切らさず対応。
試合トータルでシュートは11対5、枠内3対2、xGは1.22対0.26。ボール保持率は44%対56%と数字こそG大阪優位に見えるが、ビッグチャンス数とゴール期待値では横浜FCが上回った。決定力不足とG大阪の粘り強い最後の一線が交錯し、スコアは1‑1でタイムアップ。横浜FCは3連勝こそ逃したものの、勝ち点を落とさずに連敗を防止。G大阪は前節に続くドローで上位追撃の足掛かりを得た。 2025年第11節_横浜FCvsG大阪
今後
横浜FCは序盤から狙い通りにハイラインの背後を突き、ンドカ選手の今季初ゴールを生み出した攻撃設計は大きな成果です。山根選手の突破力と鈴木武選手のポストワークが明確に機能したことで、相手CBを外に引き出し中央にスペースを生んだ点も収穫。櫻川選手投入後はクロスの質が高まり、セットプレーでも相手を押し込めました。決定力を磨けば勝ち切る展開は目前。守備面でも5バック移行がスムーズで、後半22分のピンチをGK市川選手が防いだように集中力も維持できています。次節以降はセカンドボール回収率をさらに高め、追加点を奪う展開を増やせば、上位争いに食い込むポテンシャルは十分です。チーム全員で継続的にゴール前を人数で圧倒し、連勝街道を切り開きましょう。
G大阪はビルドアップ局面で安定したポゼッションを見せ、特に山下選手が右ハーフスペースで起点となり得点も奪った点は大きな自信材料です。終始ボール保持率56%を保ち、サイドチェンジで相手3バックの横幅を引き伸ばす狙いが機能しました。Iジェバリ選手へのラストパス精度が改善すれば得点力はさらに向上するはず。守備では黒川選手・中谷選手が高さと粘り強さを発揮し、相手のクロス攻勢を遂行。終盤の苦しい時間帯でも集中を切らさず勝ち点1を持ち帰ったメンタリティは今季の好材料です。次節以降は2列目の流動性を高めつつ、カウンター局面での決定的なラストパスを増やすことで、上位進出の足掛かりを確実に掴めるでしょう。前向きに積み上げていきましょう。
SNSの反応
横浜FCサポーター
「山根選手のドリブルは今日もキレキレ!ゴールだけが足りなかった!」
「櫻川選手の高さは武器。CKから決めてくれたら昇天してた…!」
「市川選手の神セーブに痺れた。勝ち点1を守ってくれてありがとう!」
「ンドカ選手初ゴールおめでとう!次は決勝点を期待!」
「攻めきれなかったけど内容は前向き。次節こそ連勝再開だ!」
G大阪サポーター
「山下選手が古巣に恩返し弾!あの一撃だけでチケット代回収!」
「黒川選手&一森選手の守備に拍手。ドローでも価値ある勝ち点!」
「Iジェバリ選手、あと数センチで決勝点…次節こそ頼む!」
「満田選手のスルーパスが冴えてた。崩しの形が見えてきたぞ!」
「連敗止めたのは大きい。ここから上昇気流に乗ろう!」