試合分析・戦評
11月8日、三協フロンテア柏スタジアムで行われたJ1第36節。優勝争いの渦中にいる柏レイソルが、残留を確定させたい名古屋グランパスをホームに迎えた。試合は柏が1-0で勝利し、勝点3を積み上げて首位・鹿島アントラーズを追走する結果となった。
柏は前半、ジエゴ選手や馬場選手を中心に攻撃を組み立て、主導権を握ったものの、名古屋の高い位置からのプレスに苦しみ、決定機を多く作ることはできなかった。名古屋は稲垣選手と森島選手を中心に素早いショートカウンターを展開し、木村勇大選手が13分、永井謙佑選手が29分に決定的なシュートを放つも、小島亨介選手の好セーブに阻まれた。前半は柏がポゼッションで上回るも、名古屋の堅守速攻が光り、スコアレスで折り返した。
後半開始から柏は細谷真大選手と瀬川祐輔選手を投入。これが試合を動かす。後半2分、原田亘選手の鋭いクロスが名古屋DF三國ケネディエブス選手の足に当たってオウンゴール。柏が先制に成功した。その後も細谷選手の推進力と小泉選手の運動量で名古屋を押し込み、ペースを握り続ける。名古屋は山岸祐也選手や森選手を投入して反撃を試みたが、柏の守備ブロックは最後まで崩れなかった。小島選手の安定した守備と集中した最終ラインが光り、柏が1点を守り切って勝利した。
名古屋は敗戦こそ喫したが、内容的にはプレス強度の高さと速攻の精度で見どころを作った。最後まで攻撃姿勢を失わず、チームとしてのまとまりが見えた一戦だった。
これからに向けて
🔶 柏レイソルにとっては、ルヴァンカップ決勝での敗戦から見事に立ち直る“リバウンドメンタリティ”を示した価値ある勝利だった。瀬川祐輔選手と細谷真大選手の投入によって攻撃に厚みが生まれ、選手交代の意図と結果がしっかりと噛み合った点は高く評価できる。特に原田亘選手の果敢なオーバーラップは、柏のサイド攻撃の象徴的なシーンとなった。小島亨介選手は守護神としてチームを幾度も救い、安定感抜群のプレーを披露。全体として運動量と連動性が高く、優勝争いを続けるにふさわしい完成度を示した。残り2試合、攻守のバランスを維持しながら勝点を積み重ねることができれば、悲願のタイトル獲得も十分射程圏内に入るだろう。
🔴 名古屋グランパスは、スコアこそ0-1で敗れたが、内容面では前向きな要素が多い。前線からのプレスとショートカウンターは鋭く、木村勇大選手や和泉竜司選手の攻撃参加はチームに勢いをもたらした。三國ケネディエブス選手のオウンゴールは不運だったが、守備では最後まで集中を切らさず戦い抜いた。稲垣祥選手を軸にした中盤の切り替えの速さや、菊地選手・森選手の積極的なサイド突破もポジティブな要素として光った。今節の奮闘でJ1残留が確定し、チームとしてもひとつの節目を迎えた名古屋。残り2試合では若手選手の起用を含め、来季に向けた新しい戦術構築へのチャレンジが期待される。
SNSの反応
💬 柏レイソルサポーター
「ルヴァンの悔しさを晴らす勝利!小島選手が本当に頼もしい!」
「原田選手のオーバーラップ最高!あの気迫がチームを動かした」
「細谷選手の投入で一気に流れが変わった、監督の采配に拍手」
「優勝への望みがつながった!この勢いを次節も」
「守備が安定していて安心感あった。小屋松選手の献身も光ってた」
💬 名古屋グランパスサポーター
「オウンゴールは不運だったけど、全員最後まで戦ってた」
「木村選手、若いのに堂々としてた!来季も期待」
「森島選手のパスワークが冴えてた。あとは決めきるだけ」
「内容は悪くなかった、最後までプレスをかけ続けたのは評価できる」
「残留決定おめでとう!この戦いを来季の糧に」
