試合分析・戦評
味の素スタジアムで行われた第34節、東京ヴェルディが1−0でアルビレックス新潟を下し、残留に大きく前進した。試合は序盤から新潟がボールを保持する展開で始まったが、東京Vは守備ブロックをコンパクトに保ちながら、奪ってからのショートカウンターで鋭さを見せた。前半36分、谷口栄斗選手のインターセプトからテンポよくつながったショートカウンター。最後は深澤大輝選手のクロスに反応した染野唯月選手がキープし、走り込んだ谷口選手が左足でゴール右下に沈めた。この一撃が決勝点となった。
前半は特に両ウイングバックの内田陽介選手と深澤大輝選手が高い位置を取っており、幅を生かした攻撃が機能。福田湧矢選手や齋藤功佑選手がセカンドボールを拾い、2列目の連動も見事だった。一方の新潟は橋本健人選手を起点に両サイドを広く使いながらクロスを供給。ブーダ選手や谷口海斗選手がゴール前で存在感を示したものの、シュート精度を欠いた。
後半に入ると新潟がマテウス・モラエス選手を投入して攻撃のギアを上げる。左右から次々とクロスを入れ、ブーダ選手、若月大和選手らが決定機を迎えるが、GKマテウス選手の好守に阻まれる。東京Vは守備に追われる時間が続いたが、平川怜選手、宮原和也選手らが集中した対応を見せ、体を張ってゴールを死守。終盤には寺沼星文選手や松橋優安選手がカウンターから追加点を狙ったが、試合はそのまま1−0で終了。
東京Vは今季16回目のクリーンシートを達成。守備の堅さとチーム全体の献身性が光った一戦となった。一方、新潟は内容では互角以上の戦いを見せたものの、15試合勝利なしと結果が伴わない苦しい状況が続く。
これからに向けて
🟢 東京ヴェルディは残留争いの中で貴重な勝点3を手にした。何より評価すべきは、先制後の試合運びの冷静さだ。谷口栄斗選手の守備から攻撃へ転じる判断力、深澤大輝選手のクロス精度、そしてマテウス選手の安定したセービングが勝利を支えた。特に守備陣はシーズンを通して成熟し、3バックの連携と中盤の守備スライドはリーグ屈指の安定感を誇る。
攻撃面でも染野唯月選手を軸にした前線の連動が機能し、若手の積極的なチャレンジも多く見られた。次節以降もこの戦い方を維持できれば、来季に向けて中位以上を狙う基盤は十分。ホームでの勝利はサポーターにとって大きな希望であり、チームの一体感がより強まった印象だ。
🟠 アルビレックス新潟は敗れたものの、試合内容には光明が多く見られた。前線からのプレスとサイド攻撃の連動性は確実に向上しており、橋本健人選手や奥村仁選手が中心となったビルドアップは相手を押し込む力を持っていた。特に後半投入のマテウス・モラエス選手は流れを変え、ブーダ選手や若月大和選手との連携で幾度も決定機を演出。得点には至らなかったが、攻撃の形は確実に構築されつつある。
守備でも舞行龍ジェームズ選手や田代琉我選手が粘り強く対応し、GKのセービングも安定。内容面では悲観する必要はない。残留争いは厳しいが、チームの方向性は間違っていない。次節以降も継続して臨めば、必ず結果がついてくるだろう。
SNSの反応
東京ヴェルディサポーターの声
「谷口選手のゴール、魂がこもってた!」
「マテウス選手の安定感がすごい、まさに守護神」
「深澤選手のクロス精度が神がかってた」
「内容よりも結果!これで残留が見えてきた!」
「チーム全員が最後まで走り切った、本当に感動した」
アルビレックス新潟サポーターの声
「内容は悪くなかった、あとは決めきるだけ」
「モラエス選手が入って流れが変わった!」
「田代選手のセーブに救われた場面も多かった」
「15試合勝てないのはつらいけど、希望はある」
「橋本選手のクロス精度が素晴らしい、次こそ勝ってほしい」
