試合分析・戦評
J1第31節、三協フロンテア柏スタジアムで行われた柏レイソル対サンフレッチェ広島の一戦は、優勝を狙う両チームが激しい攻防を繰り広げながらも0-0のスコアレスドローに終わった。前半は序盤から広島が主導権を握り、キム・ジュソン選手や木下康介選手が決定機を迎えるなど、シュート数でも柏を大きく上回った。しかし柏も中盤でボールをつなぎながら細谷真大選手やジエゴ選手を軸にカウンターを狙い、守備陣も古賀太陽選手や馬場晴也選手が体を張ってゴールを死守。互いにゴール期待値(xG)は高かったものの、ゴールを割れないまま試合は進んだ。
後半に入ると、広島は東俊希選手や川辺駿選手が中盤から積極的に前線へ配球し、何度も柏ゴールを脅かす。特に68分、柏は垣田裕暉選手がGKと1対1となる決定機を得たが、シュートは惜しくもポストに嫌われた。続く広島も川辺選手やヴァレール・ジェルマン選手が鋭いシュートを放つも、小島亨介選手の好守に阻まれる。試合終盤には加藤陸次樹選手やジャーメイン良選手が決定機を迎えたが、ポストや相手守備のブロックに阻まれ得点はならなかった。
最終的に柏は11本、広島は19本のシュートを放ち、ゴール期待値も柏0.90、広島1.67と高い数値を記録したが、両GKの好セーブと守備陣の粘りが勝敗を決させなかった。勝点1を分け合う形となったものの、内容的には両チームの強さと課題が浮き彫りとなったゲームだった。
これからに向けて
柏は攻撃面で決定力不足が課題として残った一方、守備陣の粘り強さとGK小島亨介選手の安定したセーブが光った試合だった。広島の鋭い攻撃を何度もしのぎきったことは、今後の上位対決に向けても大きな自信になるだろう。特に杉岡大暉選手や古賀太陽選手を中心とした守備ブロックは、相手に思うような展開を許さなかった。また、途中出場の小屋松知哉選手や小見洋太選手が果敢に仕掛けを見せたことで、選手層の厚みも改めて証明された。今後は細谷真大選手や垣田裕暉選手がいかにフィニッシュの精度を高められるかが重要になるが、全体として攻守のバランスは安定しており、優勝戦線に踏みとどまるための力強さを十分に感じさせる内容だった。
広島にとっては、内容的に押し込みながらも得点できなかったことが悔やまれる一戦となった。しかし、東俊希選手や川辺駿選手が中盤を掌握し、木下康介選手やジャーメイン良選手が何度も決定機を迎えたことは、攻撃面の厚みを示すものだった。加えて、試合終盤まで前線の選手が高い運動量を維持し続け、交代出場のヴァレール・ジェルマン選手や加藤陸次樹選手も積極的にシュートを狙った点は評価できる。大迫敬介選手の安定感あるセーブも健在で、守備面の安心感も大きい。決定力不足を克服できれば、優勝争いにおいて他チームを圧倒する可能性を秘めている。攻守に渡って完成度が高く、引き分けながらも前向きに捉えられる内容だった。
SNSの反応
柏レイソルサポーター
「小島選手が今日も神がかってた!引き分けに持ち込めたのは彼のおかげ」
「細谷選手と垣田選手、あと一歩のところで決めきれず…次こそゴールを!」
「小屋松選手や小見選手の投入で流れが変わったのは収穫」
「守備陣は本当に頑張った。特に古賀選手のブロックが印象的」
「勝点1は悔しいけど、優勝争いに踏みとどまれたのは大きい」
サンフレッチェ広島サポーター
「内容的には完全に広島が押してたのに決められなかったのが残念」
「川辺選手の存在感が圧倒的。復帰してから攻撃に厚みが出てる」
「ジャーメイン選手のポスト直撃…あれが決まってたら!」
「大迫選手が安定していたのは安心材料」
「決定力不足は課題だけど、優勝への可能性を感じさせる試合だった」
