試合前展望
3試合未勝利と波に乗り切れないガンバ大阪が、2位と好調を維持するFC町田ゼルビアをパナスタに迎えた一戦。町田はこれまでの対戦成績で優位に立ち、攻守に組織的な完成度の高さを武器に乗り込んできた。ガンバ大阪はホームの後押しを受けてリズムを取り戻せるか、注目の対決となった。
前半
試合はガンバ大阪のキックオフで幕を開け、序盤から両チームがアグレッシブに攻め合う展開となった。ガンバ大阪は右サイドの半田選手や鈴木選手を起点に攻撃を仕掛け、町田は林選手や相馬選手を活かして鋭いカウンターを狙った。
特に町田は前半13分にオセフン選手、中山選手、西村選手が立て続けに決定機を迎えるも、一森選手の好セーブやポストに阻まれ、ゴールには至らなかった。しかし、その後も町田はCKのチャンスを重ね、セカンドボールへの反応も素早く、ガンバ大阪を押し込む時間帯が続いた。
一方のガンバ大阪は、宇佐美選手や美藤選手が要所でチャンスメイクを試みたが、町田の守備ブロックの前に枠内シュートすら打てない場面が多かった。ポゼッションでは上回るも、フィニッシュの精度や迫力に欠ける印象を与えた。
そして前半43分、試合の均衡が破れる。町田が得たFKの場面で、キッカーの相馬選手がペナルティエリア手前から美しい軌道のボールをゴール左下に突き刺し、町田が貴重な先制点を挙げた。
前半を終えてスコアは0-1。ガンバ大阪は62%のポゼッションを記録したものの、枠内シュートゼロにとどまり、町田の堅守を崩せずに苦しい展開となった。
後半
後半は町田のキックオフで始まり、引き続き粘り強い守備からの速攻を狙う構図が見られた。序盤は町田のCKが続き、相馬選手がサイドから何度もボールを供給。攻撃のアクセントとなる存在感を見せた。
ガンバ大阪は、美藤選手を中心に細かいパスで崩そうとするが、町田の中央の守備が堅く、なかなか決定機を作れない。満田選手やファンアラーノ選手が途中出場し、リズムの変化が見られたのは後半中盤からだった。
特にファンアラーノ選手が右サイドで起点を作り始めると、中央との連携もスムーズになり、Dヒュメット選手やIジェバリ選手が何度かゴール前に迫る展開が続いた。後半41分、Iジェバリ選手がペナルティエリア中央から放ったシュートは、この試合初の枠内シュートとなったが、町田GKの谷選手が落ち着いてセーブ。
試合終盤には倉田選手も投入され、最後の猛攻を仕掛けるガンバ大阪だったが、町田の集中した守備の前にあと一歩及ばず。最終的にガンバ大阪のシュートは8本、うち枠内は1本。ゴール期待値(xG)も0.64にとどまり、決定機を作れなかったことが数字にも表れていた。
試合はそのまま0-1で終了。町田が組織的な守備と少ないチャンスを確実に生かす勝負強さを見せ、敵地で貴重な勝点3を手にした。
個人的戦評
この試合は、ガンバ大阪がボールを保持し続けるも、FC町田ゼルビアの堅牢な守備ブロックを崩せず、悔しい敗戦となった。ガンバ大阪は全体でポゼッション62%を記録し、中央からのパスワークやサイド展開を試みたが、町田の守備はコンパクトかつ統率が取れており、最終局面まで持ち込むことが難しかった。
守備では、一森選手の好セーブが前半のピンチを救う場面が複数見られた。しかし、前半43分に相馬選手の精度の高い直接FKで先制されてしまうと、以降は追う展開に。
後半に入っても流れを変えきれず、ミスが多く、崩しの形をなかなか作れないまま時間が過ぎていった。ファンアラーノ選手や満田選手の投入でようやくリズムが出始めたが、町田の集中力は高く、最後までブロックを崩すことはできなかった。
一方の町田は、チーム全体が役割を理解し、ボール非保持時の動きが洗練されていた。攻守の切り替えも早く、オセフン選手を中心とした空中戦やカウンターは脅威だった。前半のチャンスを確実にものにした相馬選手のゴールは、まさにこの試合のハイライトと言えるだろう。
ガンバ大阪にとっては、ボールを持ちながらも有効な崩しができず、相性の悪い町田にまたしても敗戦。3試合未勝利と厳しい状況が続くことになった。
今後
ガンバ大阪は、結果は悔しいものとなったが、試合全体を通してボールを保持し続けた点や、途中投入された選手たちが流れを作り出した点は明るい材料だ。特にファンアラーノ選手や満田選手の動きからは、攻撃の新たな可能性を感じさせるものがあった。今後はフィニッシュの精度と崩しの形をもう一歩深められれば、勝利は見えてくるだろう。
FC町田ゼルビアは、敵地での難しい試合を、最小得点で勝ち切ったのは非常に価値がある。相馬選手の決勝点はもちろん、全員が高い集中力で90分間戦い抜いたことが印象的だった。選手交代も効果的にハマり、チーム全体としての完成度が光った一戦。上位定着に向け、着実に歩を進めている。
SNSの反応
ガンバ大阪
「ホームでの敗戦は痛い。攻撃陣の連携をもっと高めてほしい。」
「守備の改善が急務。失点シーンの対応を見直す必要がある。」
「宇佐美選手のプレーは光っていたが、サポートが足りなかった印象。」
「監督の戦術に疑問。選手交代のタイミングも遅かったのでは?」
「次節こそは勝利を!チーム一丸となって立て直してほしい。」
FC町田ゼルビア
「アウェイでの勝利、最高!相馬選手のゴールは見事だった。」
「守備陣が最後まで集中を切らさず、クリーンシートを達成したのが大きい。」
「オセフン選手のポストプレーが効果的で、攻撃の起点になっていた。」
「監督の采配が的中。選手交代も効果的で、試合をうまくコントロールしていた。」
「この調子で上位進出を目指してほしい!次の試合も期待している。」