試合前展望
ホームのアルビレックス新潟は、今季未勝利と苦しい状況が続く中、上位争いに加わるアビスパ福岡を迎え撃つ。両チームともスタメンを入れ替え、仕切り直しの一戦となる。新潟は攻撃的な4-4-2で主導権を握りたいところだが、福岡は堅守からのカウンターが持ち味。新潟が勝利を掴むには、ゴール前の精度と守備陣の集中がカギとなる。
前半
試合は19時にデンカビッグスワンスタジアムでキックオフ。序盤から新潟が高いポゼッションで主導権を握る。前半4分には橋本選手のCKや長谷川選手、秋山選手のシュートで立て続けに攻勢を見せるも、福岡DF陣が集中した守備で対応する。
14分には秋山選手のスルーパスから藤原選手、小見選手とボールがつながり、最後は小見選手がシュート。しかし、福岡GK村上選手のファインセーブに阻まれ先制ならず。その後も新潟は秋山選手や矢村選手が果敢にゴールを狙うが、枠を外す場面も多く、得点には結びつかない。
一方の福岡もカウンターから徐々にチャンスを作り始め、前嶋選手、Nベンカリファ選手が左サイドを起点に攻撃を展開。松岡選手や見木選手もミドルシュートを放つが、新潟守備陣が集中した対応を見せた。
前半のポゼッションは新潟が53%、福岡が47%。シュート数は新潟が12本、福岡が7本。期待値(xG)は新潟が0.73、福岡が0.62と、新潟がやや優位に見えたが、スコアは動かず、0-0で前半を折り返した。
後半
後半は福岡ボールでスタート。開始早々からNベンカリファ選手がボールを収め、名古選手がシュートを放つ場面を演出するも、新潟GK藤田選手が冷静に対応。すると後半15分、試合が動く。左サイドから見木選手のクロスにSザヘディ選手が反応し、混戦の中、最終的に田代選手が冷静に押し込み福岡が先制する。
先制された新潟は、矢村選手と奥村選手を下げ、小野選手とダニーロゴメス選手を投入。ポゼッション率は後半15分で新潟73%、福岡27%と圧倒的に保持するも、福岡の堅守を崩すには至らない。
福岡はNベンカリファ選手を下げてSザヘディ選手を投入した後、名古選手、秋野選手を北島選手と紺野選手に交代。守備固めを行いながらも、見木選手や前嶋選手を中心に鋭いカウンターを仕掛け、秋野選手も積極的にミドルを放った。
終盤、新潟は星選手や長谷川選手を下げ、笠井選手や宮本選手を投入してフレッシュな選手で攻めに転じるも、福岡DF陣の集中は切れなかった。後半48分、小野選手のクロスから若月選手がシュートを放つも、村上選手が最後までゴールを守り切り、試合は0-1で終了した。
個人的戦評
アルビレックス新潟にとって、またしても悔しい一戦となった。序盤から試合の主導権を握り、高いポゼッション率を保ち続けたものの、ゴール前の精度や決定力の面で課題を残した。特に前半14分、小見選手の決定機をGK村上選手に防がれた場面は、試合の流れを左右する象徴的なシーンだった。
後半に入ってもボール保持は続いたが、シュート数16本に対して得点はゼロ。フィニッシュの局面で、冷静な判断やシュート技術に課題が浮き彫りとなった。新潟は多くのパス本数を記録し、橋本選手やJゲリア選手が100本超のパスを記録するなど、ビルドアップには成功したが、福岡の堅牢な守備ブロックを崩すには至らなかった。
一方のアビスパ福岡は、限られたチャンスを確実にものにする効率の良さを見せつけた。先制点の場面では、途中出場のSザヘディ選手が混戦を演出し、田代選手が冷静にフィニッシュ。守備面では村上選手を中心に統率が取れており、新潟の攻撃を粘り強く跳ね返し続けた。
最終的に、試合の期待値(xG)は新潟1.10、福岡1.23と拮抗していたが、スコアボードには明確な違いが現れた。今季未勝利の新潟にとっては、またもや勝利が遠のく結果となったが、福岡は堅実な試合運びで勝ち点3を積み上げた。
今後
アルビレックス新潟は、内容的には決して悪くない試合を展開した。ビルドアップからチャンスを作る流れは整っており、橋本選手や長谷川選手を中心に攻撃の形は見えている。今後は、ゴール前での精度と落ち着きを磨けば、初勝利はすぐそこだ。守備面でも舞行龍ジェームズ選手が安定感を見せており、継続性が期待される。
アビスパ福岡は、今節も堅守と効率的な得点で勝利を収めた。村上選手のファインセーブや田代選手の得点感覚、途中出場の選手たちの貢献も光った。守備陣形の整備と連携の成熟度はリーグでもトップクラス。今後もこのスタイルを維持しながら、上位争いをリードしていけるだろう。
SNSの反応
アルビレックス新潟
「またしても決定力不足が露呈。チャンスは作れているだけに、フィニッシュの精度を上げてほしい。」
「守備は安定してきたが、攻撃陣がゴールを奪えないと勝利は遠い。次節こそは初勝利を!」
「ホームでの連敗は辛い。サポーターとしても声援で後押しするので、選手たちには自信を持ってプレーしてほしい。」
「若手選手の積極的なプレーは評価できる。経験を積んで、さらなる成長を期待したい。」
「監督の采配にも注目。交代策や戦術の柔軟性が今後の鍵になるのでは。」
アビスパ福岡
「アウェイでの勝利は大きい!チーム全体の守備意識が高く、安定感が増している。」
「田代選手の決勝ゴール、素晴らしかった!セットプレーの精度が勝因の一つ。」
「今季4度目の1-0勝利。堅守速攻のスタイルが確立されてきた証拠だ。」
「途中出場の選手たちがしっかり役割を果たしている。層の厚さを感じる試合だった。」
「次節もこの勢いで連勝を!上位進出に向けて、チーム一丸となって戦おう。」