試合前展望
J1リーグ第7節、FC東京と川崎フロンターレの“多摩川クラシコ”が味の素スタジアムで開催。
直近5試合で1勝と苦戦中のFC東京に対し、川崎Fは2勝2分1敗とやや上向き。
川崎Fは過去対戦成績でも優位に立っており、試合巧者ぶりが光る展開が予想される。
一方、ホームのFC東京は新戦力の躍動に期待がかかる。
前半
両チームが立ち上がりから高いインテンシティを保ちながら、互いにゴールを狙う展開となった。
FC東京は3分、CKから俵積田選手がボールを供給するも高井選手にクリアされ、決定機とはならず。
その後も俵積田選手、安斎選手ら若手が積極的にシュートを放ち、6分・7分には枠内シュートを記録。
しかし、川崎FのGK山口選手の好セーブに阻まれ、ゴールは奪えなかった。
川崎Fは10分まではシュートを打てず苦しんだが、11分に脇坂選手のクロスから山田選手がシュート。
徐々にリズムを掴むと、15分には大島選手→山田選手の連携からまたもチャンスを演出。
FC東京はポゼッションを握る時間帯もあったが、得点にはつながらず。
一方、川崎Fはマルシーニョ選手や家長選手を中心にサイドから崩しを狙い、シュート数を伸ばしていった。
前半終盤には高井選手がヘディングシュートを放つも、野澤大選手がセーブ。
さらに、脇坂選手がミドルを放つ場面も見られた。
前半のスタッツは以下の通り:
シュート数:FC東京 4本、川崎F 6本
枠内シュート:FC東京 2本、川崎F 2本
ゴール期待値:FC東京 0.20、川崎F 0.59
ポゼッション:FC東京 55%、川崎F 45%
試合はスコアレスのまま、前半を折り返すこととなった。
後半
開始から川崎Fがリズムを掴み、3分には脇坂選手がペナルティエリア内でボールを収める場面も。
6分にはFC東京が安斎選手のFKで応戦するも枠を外れ、先制には至らなかった。
試合が動いたのは10分。
川崎Fは家長選手のスルーパスに佐々木選手が反応。
そこからの展開で山田選手が左足でゴール右下にシュートを突き刺し、川崎Fが先制。
FC東京は東選手、小柏選手らを投入し、流れを変えようと試みる。
21分には東選手がペナルティエリア内でボールを収めるが、大島選手に阻まれた。
すると28分、川崎Fは右サイドからのクロスのこぼれ球を伊藤選手が拾い、冷静に右足で追加点。
38分にはエリソン選手が脇坂選手のパスに反応し、力強い左足のシュートをゴール左上に突き刺し、3点目。
終盤はFC東京が反撃を試みるも、川崎Fの堅守に阻まれ、試合終了。
試合スタッツ(最終):
シュート数:FC東京 7本、川崎F 11本
枠内シュート:FC東京 2本、川崎F 6本
ゴール期待値:FC東京 0.32、川崎F 1.40
0-3で川崎フロンターレが快勝した。
総括
この“多摩川クラシコ”は、スコア以上に内容で圧倒した川崎フロンターレの完勝だった。
FC東京は俵積田選手や安斎選手が躍動し、前半は惜しいシーンもあったが、得点にはつながらず。
攻撃のテンポが単調になり、後半は押し込まれる時間が長くなった。
一方の川崎Fは、ベテランと若手が噛み合い、高井選手を中心とした堅守と、中盤の柔軟なパス回しが光った。
家長選手や脇坂選手、大島選手が攻撃のテンポを作り、途中出場の伊藤選手やエリソン選手が結果を残すなど、チーム全体の完成度が際立っていた。
守備では、要所でブロックが決まり、GK山口選手の安定感も大きな武器となった。
ゴール期待値の差が示す通り、川崎Fは試合全体を通じてより多くの“質の高いチャンス”を作り出した。
FC東京にとっては、フィニッシュ精度と中盤の連携強化が次節に向けた課題となりそうだ。
今後
FC東京は、今回の敗戦をきっかけに若手の成長をさらに加速させたいところ。
俵積田選手や安斎選手は試合を通じて果敢にゴールを狙い、チームにエネルギーを与えていた。
彼らのアグレッシブさとセンスは、今後の得点力向上に繋がる可能性を大いに秘めている。
一方、川崎フロンターレは層の厚さと総合力の高さを改めて示した。
ベテランの落ち着きと若手の躍動が融合し、試合ごとに違うヒーローが現れる多彩さが魅力。
この勝利を弾みに、今後も上位争いの中心として目が離せない存在になるだろう。
個人的な思い
FC東京
・若手選手たちが積極的にプレーしていて、今後の成長が楽しみ。
・新しい戦術に挑戦している姿勢が見られ、これからのチームの進化に期待。
・結果は残念だったけど、試合内容には希望が持てる部分が多かった。次に繋がるはず。
川崎フロンターレ
・多摩川クラシコ4連勝!チームの一体感が素晴らしい。
・伊藤達哉選手のJ1初ゴール、おめでとう!これからの活躍が楽しみ。
・攻守ともに安定した試合運びで、今後の上位進出に向けて弾みがつくのでは。