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2025年 第6節 福岡vsFC東京

試合前展望

2025年3月15日に開催されたJ1第6節の福岡vsFC東京は、互いに3バックを採用するミラーゲームが予想され、中央の攻防が鍵を握る展開になると見られた。

福岡は前節から1人の変更で前嶋選手を起用し、攻撃的な仕掛けを意識。一方のFC東京も長友選手を先発に戻し、経験値で勝負を挑む布陣。

どちらも拮抗した直近成績を持ち、わずかな隙を突けるかが勝敗を分けるポイントとなった。

前半

前半は福岡ボールでキックオフ。試合序盤から福岡が積極的な姿勢を見せ、前半1分に見木選手のパスから紺野選手がシュートを放つなど、テンポ良く攻撃を展開した。一方のFC東京も左サイドの長友選手や橋本選手を起点に反撃を試みたが、なかなかシュートに結びつかない展開が続いた。

前半10分には福岡が波状攻撃を仕掛け、藤本選手、安藤選手、紺野選手と立て続けにシュートを放つ場面が生まれたが、いずれも相手DFやGKに阻まれ、得点には至らなかった。紺野選手は特に活発で、前半だけで5本以上のシュートを記録。縦への仕掛けと個の突破力が光っていた。

対するFC東京も18分、白井選手のクロスに仲川選手がヘディングシュートを放つが、GK村上選手の好セーブに阻まれる。FC東京が少ないチャンスの中で見せた質の高い攻撃だった。

時間が進むにつれ、福岡がややポゼッションを取り戻し、北島選手を起点にした左サイドからのクロスや、見木選手のミドルシュートでゴールを脅かす。特に北島選手は前半だけで何度も左サイドを突破し、チャンスを演出した。

両チームとも守備ブロックがコンパクトで、中央を閉じる守備が目立つ展開。前半終了間際にも両者は積極的な攻撃を仕掛けたが、得点は奪えずスコアレスで折り返した。

シュート数は福岡が9本、FC東京が2本。枠内シュートでは福岡1本、FC東京2本と、効率ではFC東京も健闘。ポゼッションは福岡51%、FC東京49%とほぼ互角だった。

後半

後半も福岡が主導権を握る展開でスタート。前半に続き紺野選手や前嶋選手、見木選手を中心に攻撃を組み立て、特にサイドからのクロスが有効に機能していた。後半6分には前嶋選手の落としから紺野選手がシュートを放つも枠を外れる。

福岡は前線の活性化を図り、後半11分に北島選手と藤本選手を下げ、名古選手と岩崎選手を投入。名古選手は右CKのキッカーとしても機能し、積極的にクロスを供給し続けた。

後半15分からはFC東京も選手交代でリズムを変えようと試みるが、ボール保持率は福岡に傾き、後半20分時点でシュート数15本と圧倒的な差を見せていた。FC東京は小泉選手や東選手、安斎選手の投入で打開を試みるも、ペナルティエリア内での決定的なシーンは少なく、やや攻撃が単調だった。

試合終盤、福岡はウェリントン選手を投入し高さでも圧力をかけ、名古選手や岩崎選手との連携から幾度となくゴール前に迫る。後半50分、右サイドから田代選手のクロスに安藤選手が頭で合わせ、ついに均衡を破る先制ゴール。これが決勝点となり、試合は福岡が1-0で勝利した。

後半のシュート数は福岡が14本、FC東京は3本。ゴール期待値も福岡が2.07と大きく上回った。福岡の粘り強い攻撃と、試合終了間際まで集中を切らさなかった姿勢が実を結んだ。

総括

この試合は、福岡がホームで勝利への強い意志を見せつけたゲームだった。序盤から積極的にゴールを狙い、後半にかけて攻撃の厚みを増していったことで、FC東京に主導権を渡さなかった。選手交代も的確で、名古選手や岩崎選手といった途中出場の選手たちがしっかりと機能し、攻撃を途切れさせることなく継続したことが大きい。

一方のFC東京は、守備面では集中した対応を見せたものの、攻撃面ではシュート数が伸びず、ゴールへの迫力がやや不足した。交代選手が試合の流れを変えるには至らず、結果的に耐える時間が長くなってしまった。

福岡はサイドを起点とした攻撃を幾度となく繰り返し、ペナルティエリア内に多くの選手を送り込むことで厚みを持たせた。また、セカンドボールの回収や切り替えの速さでもFC東京を上回っており、攻守両面で完成度の高さを感じさせた。

FC東京は、カウンターの際のスピードや個々の技術では光る場面もあったが、福岡の集中した守備ブロックを崩すには連動性や厚みがもう一段必要だった。特に中盤でのセカンドボール争いに劣勢だったことが、リズムを作れなかった要因の一つである。

最終的に福岡が内容でも結果でもFC東京を上回り、価値ある勝利を手にした一戦だった。

今後

福岡にとっては、終盤の粘り強さと得点力が実を結んだ試合となり、今後もこの粘り強さを武器に、上位進出を狙うチームとして注目されるだろう。

名古選手や岩崎選手など控え選手の活躍は、選手層の厚さを証明するものであり、長いシーズンを戦ううえで心強い要素となる。

FC東京にとっては、試合終盤まで集中を切らさずに戦い抜いた姿勢や、仲川選手の個の突破などポジティブな要素も多かった。

特に交代で入った選手たちがボールに多く絡む場面を作れたことは、今後の試合での起用の幅を広げる可能性を感じさせた。修正点はあるものの、ここからの立て直しに十分期待できる。

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この記事を書いた人

サッカー、主にJリーグをこよなく愛する1人。

お気に入り(鹿島アントラーズ)をメインに、他のチームの試合もすべて視聴。

世界に誇れる日本のJリーグ。その試合状況と私の感想をブログとして残そうと思ったのが、このブログです。

個人的な感想なので、大目に見てください(^^)

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