試合前展望
J1リーグ第5節、C大阪と名古屋の一戦は、ヨドコウ桜スタジアムで行われた。過去の対戦成績では名古屋が優勢で、31勝9分19敗と勝ち越している。
C大阪は4-2-3-1のフォーメーションを採用し、スタメンには高橋選手、喜田選手、阪田選手が新たに入った。名古屋は3-4-1-2の布陣で、中山選手、山岸選手が先発に名を連ねた。
試合はC大阪のポゼッション主体の攻撃と、名古屋のカウンターがぶつかる展開が予想され、勝負の鍵は中盤での攻防とセットプレーにあると考えられた。
前半
試合は名古屋のキックオフで開始。序盤からC大阪がボールを支配し、北野選手へのスルーパスや阪田選手のドリブル突破で攻撃の糸口を探った。
名古屋も永井選手のクロスやCKでチャンスを作るが、C大阪の守備陣が冷静に対応した。
前半15分時点でのポゼッションはC大阪が61%とボールを保持し、名古屋はカウンターで応戦。
名古屋はマテウス選手が投入されると、積極的な仕掛けが増え、16分にはマテウス選手がゴール前でボールを収めるが、畠中選手がブロック。
両チームとも守備が堅く、決定機を作るのに苦労した。
前半20分時点ではC大阪が2本のシュート、名古屋が1本とシュート数も拮抗していた。
C大阪はLフェルナンデス選手を中心に攻撃を展開し、阪田選手や北野選手がゴール前でチャンスを迎えるも、名古屋の守備陣が踏ん張った。
名古屋は永井選手の突破やCKを武器に攻撃を仕掛けるも、キムジンヒョン選手の好セーブに阻まれた。
試合が動いたのは前半49分。C大阪は喜田選手のスルーパスから中島選手がクロスを供給し、
北野選手がゴール左下に決めて1-0とリード。名古屋の守備陣の一瞬の隙を突いた形で、C大阪が優位に試合を折り返した。
前半のポゼッションはC大阪が57%、名古屋が43%。シュート数はC大阪6本、名古屋6本で、
名古屋のゴール期待値が0.83とやや高かったものの、C大阪がチャンスを生かして先制した。
後半
後半開始直後もC大阪が攻勢を強めた。阪田選手やLフェルナンデス選手が積極的に仕掛け、52分には阪田選手がシュートを放つも枠外。
54分にはC大阪が連続攻撃を仕掛けるが、名古屋の守備陣がブロック。
名古屋も森島選手や浅野選手を投入し、攻撃に変化を加える。菊地選手が17分に鋭いシュートを放つも、キムジンヒョン選手がファインセーブ。
後半20分時点でのシュート数はC大阪11本、名古屋8本。ゴール期待値は名古屋が0.88と上回る展開となったが、C大阪の守備も集中を切らさなかった。
しかし、後半40分に名古屋が同点弾を奪う。菊地選手のスルーパスに反応した浅野選手がクロスを送り、マテウス選手が左足でゴール右上に決めた。
C大阪守備陣がゴール前のマークを一瞬見失った隙を突かれた形となった。
試合終盤、C大阪は香川選手や柴山選手を中心に猛攻を仕掛け、48分には北野選手が惜しいシュートを放つが、名古屋DF陣が体を張って阻止。
試合はそのまま1-1で終了した。
最終的にC大阪は22本のシュートを放ち、名古屋の12本を大きく上回ったが、枠内シュート数では名古屋6本、C大阪5本とほぼ互角だった。
ゴール期待値ではC大阪が1.96と名古屋の1.46を上回ったが、決定力を欠き、勝ち点1を分け合う結果となった。
総括
この試合はC大阪のポゼッションと名古屋のカウンターがぶつかり合う展開となった。
C大阪は試合を通じて高い位置でプレッシャーをかけ、22本ものシュートを放ったが、最後の精度を欠いた。
一方、名古屋は粘り強い守備と鋭いカウンターでチャンスを作り、わずかな隙を突いて同点に追いついた。
守備面ではC大阪の畠中選手と西尾選手が奮闘し、名古屋の攻撃を抑え込んだ。
名古屋ではキムジンヒョン選手が再三のピンチを防ぎ、攻撃ではマテウス選手が5本以上のシュートを放ち、結果を残した。
今後
C大阪は試合を通じて攻撃的な姿勢を貫き、多くのチャンスを作り出した。シュート数は22本と圧倒的で、
決定力を向上させれば勝ち点3を狙える試合が増えるだろう。Lフェルナンデス選手や北野選手のコンビネーションは試合を通じて光り、今後の得点量産に期待がかかる。
名古屋は後半の修正力が光った。交代選手の投入で流れを変え、最終盤に貴重な同点弾を決めたことは評価できる。
浅野選手や菊地選手の活躍が攻撃を活性化させ、シーズンを通して強みとなるだろう。
この結果を糧に、両チームが次節どのような戦いを見せるか注目したい。