試合前展望
J1リーグ第5節、浦和レッズとファジアーノ岡山の対戦は、両チームにとって重要な試合となる。
浦和レッズは4-2-3-1の布陣で試合に臨み、直近の試合からスタメン2人を変更。ホームでの強みを活かし、攻撃的に試合を進めたいところだ。
一方の岡山は3-4-2-1を採用し、前線からのプレッシングとコンパクトな守備で浦和の攻撃を抑え、カウンターを狙う戦略が予想される。
両チームの初対戦となるこの試合、浦和はポゼッションを重視しながら岡山の堅守を崩せるか、岡山は浦和の高いラインの裏を突いて得点を奪えるかが注目される。
前半
試合は岡山のキックオフでスタート。序盤から浦和がポゼッションを高め、右サイドの松本選手、Mサヴィオ選手が積極的に仕掛ける。前半2分には浦和が早くもCKを獲得するが、岡山のGK Sブローダーセン選手が対応し、危機を回避した。
一方で岡山も鋭いカウンターを見せる。前半3分には岩渕選手がペナルティエリア手前からシュートを放つも、枠を捉えられず。前半4分には加藤選手が左サイドからシュートを試みるが、ゴールの上へ外れる。
浦和はポゼッションを維持しつつ、金子選手、Mサヴィオ選手が縦パスを供給。前半10分には関根選手がペナルティエリア内で仕掛けるが、岡山の守備に阻まれる。前半15分時点でポゼッション率は浦和が62%、岡山が38%と、浦和が優位に試合を進める。しかし、決定機は少なく、岡山の守備陣が集中した対応を見せる。
前半21分、ようやく浦和に決定機が訪れる。Mホイブラーテン選手がペナルティエリア中央からヘディングシュートを放つが、GK Sブローダーセン選手が好セーブ。岡山は防戦一方ながら、的確な守備で浦和の攻撃を封じる。
前半終盤、浦和がさらに攻勢を強めるも、岡山のディフェンス陣が粘り強く対応し、スコアレスのまま前半終了。浦和が5本のシュートを放つが、枠内シュートは1本。岡山も3本のシュートを試みるが、決定機には至らなかった。
後半
後半開始直後から浦和が攻勢を強める。後半4分、浦和が試合を動かす。右サイドのクロスのこぼれ球に反応したチアゴサンタナ選手がペナルティエリア中央から右足を振り抜き、ゴール右下に突き刺す。浦和が待望の先制点を挙げた。
この後も浦和が攻撃を継続。後半9分、松本選手がペナルティエリア内でボールを収めるが、岡山の守備が対応。Mサヴィオ選手がドリブルで突破を試みるも、岡山の立田選手がブロック。
岡山も選手交代で流れを変えようとする。後半13分には一美選手と岩渕選手を下げ、ルカオ選手と木村選手を投入。岡山は積極的に攻撃のギアを上げるが、浦和のディフェンスラインが安定した対応を見せる。
後半30分を過ぎると、岡山がボールを保持する時間が増え、浦和の守備を崩そうと試みる。後半43分、嵯峨選手のクロスにルカオ選手がヘディングで合わせるも、浦和のGK西川選手がファインセーブ。試合終了間際にも岡山は猛攻を仕掛けるが、最後まで浦和の守備陣が集中を切らさず、試合は1-0で終了した。
総括
試合を通じて浦和が主導権を握り、岡山は守備からのカウンターを狙う展開となった。ポゼッションでは浦和が圧倒的に優位に立ち、試合を支配したが、岡山の守備陣は集中した対応を見せ、決定機を最小限に抑えた。
浦和はゴール期待値(xG)が0.83と、得点チャンスをそれほど多く作れなかったが、後半のチアゴサンタナ選手の一撃が勝利を決定づけた。一方の岡山も後半にかけて攻撃を活性化させたが、浦和の守備陣に阻まれた。
最終的に浦和が勝利したが、岡山もJ1での戦い方を示し、守備の組織力と終盤の攻撃力を印象付けた試合だった。
今後
浦和はホームでしっかりと勝ち点3を獲得し、守備の安定感を改めて証明した。チアゴサンタナ選手の決定力は引き続きチームの武器となるだろう。今後は得点機会を増やすために、攻撃のバリエーションを増やすことが求められるが、守備の組織力を維持しながら戦えば、さらなる連勝も期待できる。
岡山は敗れはしたものの、J1の強豪相手に守備の粘り強さを見せ、終盤にはチャンスを作り出した。ルカオ選手や木村選手の投入後の攻撃の活性化はポジティブな要素であり、今後の試合に向けてさらなる成長が期待される。攻撃の精度を高め、ゴールを奪う形を増やせば、J1でも十分に戦える力があることを証明した。