試合前展望
J1リーグ第4節、鹿島アントラーズとFC東京の一戦が県立カシマサッカースタジアムで開催される。両チームの過去対戦成績は鹿島の28勝12分16敗と、鹿島が勝ち越している。
鹿島は4-4-2の布陣で、直近のリーグ戦から1名の変更。対するFC東京は3-4-2-1で、7名のスタメン変更を行い、積極的なローテーションを採用。
ホームの鹿島が堅守速攻を狙うのか、それともFC東京がボール保持から崩しを仕掛けるのかが注目される。
前半
試合は鹿島のキックオフで開始。開始早々の前半2分、FC東京のマルセロヒアン選手がドリブルで持ち込みクロスを供給するが、鹿島の関川選手がブロック。FC東京がボールを保持する時間が長く、前半15分のポゼッションは鹿島38%、FC東京62%となる。
鹿島は前半6分に松村選手が左サイドからシュートを放つも、FC東京のGK野澤大志選手がセーブ。続く7分のCKでは植田選手がヘディングシュートを狙うが、木本選手のブロックに阻まれる。
一方のFC東京は、俵積田選手が前半17分に枠内シュートを放つが、鹿島のGK早川選手が対応。両チームともにチャンスを作るが、決定機を決めきれず、スコアレスで前半は終了。前半のシュート数は鹿島6本、FC東京6本、ゴール期待値(xG)は鹿島0.59、FC東京0.51と互角の展開だった。
後半
後半はFC東京のキックオフで再開。序盤からFC東京が攻勢を強め、後半5分にはマルセロヒアン選手がクロスに反応しシュートを放つが、ゴールポストに嫌われる。
鹿島は後半13分に舩橋選手とレオセアラ選手を下げ、知念選手と徳田選手を投入。直後の後半26分には鈴木選手がPKを獲得し、自らキッカーとして決めて鹿島が先制。その後も鹿島は攻勢を強め、後半46分には右サイドで得たFKから師岡選手がゴールを決め、2-0とリードを広げる。
FC東京は後半を通じてボールを保持しつつも、決定力を欠き、枠内シュート2本にとどまった。鹿島が試合巧者ぶりを発揮し、2-0で勝利を収めた。
総括
この試合は、鹿島が堅実な守備と決定力の高さで勝利を手にした。FC東京はボール保持率58%と試合をコントロールしたものの、最後の精度を欠き得点には至らなかった。
鹿島は、前線の鈴木選手がキープ力を発揮し、PKを獲得するなど違いを生み出した。途中出場の師岡選手も、ダメ押しのゴールを決める活躍を見せた。守備面では、植田選手と関川選手が空中戦で強さを見せ、FC東京の攻撃を封じた。
FC東京は、序盤から俵積田選手やマルセロヒアン選手が積極的に仕掛ける場面があったが、最終的にゴールに結びつけることができなかった。セットプレーの精度や決定機での冷静さが課題となる。
今後
鹿島は、勝負どころで決めきる強さを示し、チームとしての完成度を高めている。今後も守備の安定とカウンターの鋭さを継続できれば、優勝争いに絡む力を持っている。
FC東京は、試合の主導権を握る時間が長かったことはポジティブな点。攻撃陣が決定機を確実に決めることができれば、さらに強力なチームになる。次戦に向けては、フィニッシュの精度向上が求められるが、試合内容自体は悲観するものではない。