試合分析・戦評
最終節となった一戦は、序盤から両チームが積極的にゴールへ向かう前向きな展開となった。開始直後からC大阪は中島選手・Tアンドラーデ選手・Rハットン選手ら前線が連動し、立て続けに決定機を創出。特に2分のTアンドラーデ選手の決定機、8分のRハットン選手の鋭いシュートはゴールへ迫ったが、横浜FCのGKスウォビィク選手の好守に阻まれ、先制点を奪えなかった。ここを仕留めきれなかったことが結果的に痛手となった。
一方の横浜FCは前節から7名を入れ替えてこの試合に臨み、序盤こそ押し込まれたが徐々にサイド攻撃を軸に反撃を展開。左サイドを起点に攻撃が活性化し、20分には窪田選手の崩しから、クリアボールを拾ったジョアン・パウロ選手が巧みに相手を外して先制点を奪った。さらに30分にはC大阪のビルドアップを捕まえてショートカウンターを発動し、小倉選手が貴重な追加点。守備から攻撃への切り替えの速さが際立った形となった。
C大阪はなかなかリズムを取り戻せなかったが、前半42分にCKからDクールズ選手が押し込み1点を返し、後半に望みをつないだ。後半開始から香川選手・登里選手を投入して攻撃のテンポを上げにかかると、香川選手を中心にボールが前進し、再び優勢な時間帯を作る。しかし、64分には横浜FCの遠藤選手のクロスから窪田選手にヘッドで決められ、スコアは1-3に。守備ラインの集中が一瞬緩んだ場面を見逃さず突かれた。
その後はC大阪が完全に攻勢を握り、Rハットン選手、Tアンドラーデ選手、香川選手らが次々に決定機を作る。73分にはヴィトール・ブエノ選手のスルーパスからRハットン選手が抜け出したが、惜しくも枠外。81分・84分のTアンドラーデ選手の連続決定機もGKスウォビィク選手が立ちはだかった。終盤は前線に人数をかけ、横浜FCゴールに迫り続けたが、最後まで堅守を崩しきれず試合終了。
シュート数19本、xG1.79という数字が示す通り、C大阪は攻撃では多くのチャンスを作ったものの、決め切れなかったことが大きな課題に。一方の横浜FCは、交代選手も含めた全体の献身性、攻守の切り替え、GKスウォビィク選手の存在感が勝利を手繰り寄せた。最終節にふさわしい激しい攻防の末、横浜FCが価値ある勝利を掴んだ。
これからに向けて
C大阪にとっては悔しい最終節となったが、チームの潜在能力や可能性を示したシーンも多かった。特に前半序盤と終盤15分、そして後半の攻撃的な圧力は、来季への大きな財産と言える。Rハットン選手を中心とした前線の連動、香川選手が入った後のテンポアップ、Tアンドラーデ選手の個の突破力は、相手にとって脅威となっていた。また、Dクールズ選手の得点に見られたように、セットプレーの質も随所で光った。
来季に向けては、ビルドアップの安定や試合の流れを掌握する時間帯の長さを伸ばすことで、今季以上の戦いが十分に期待できる。若手の台頭も進み、選手層も厚くなっている今、年間を通して攻撃的な姿勢を貫きながら勝点を積み上げるチームへ進化する可能性を大いに秘めている。最終節の悔しさを糧に、来季のさらなる飛躍が楽しみなチームと言えるだろう。
横浜FCは今季苦しい戦いが続いたものの、この最終節で示した戦いぶりは来季への光そのものだった。大幅なメンバー入れ替えにもかかわらず、全選手が明確な役割を理解し、攻守で連動した非常に完成度の高いパフォーマンスを披露した。特にジョアン・パウロ選手、窪田選手、小倉選手が絡む得点シーンはいずれも意図的で、チームの戦術が個々の特徴と噛み合っていたことを感じさせる。
また、守備ではGKスウォビィク選手の圧倒的なセービングが安心感を与え、終盤の圧力にも動じない集中力を最後まで維持。若手・中堅・ベテランが一体となり、最後は時間を上手く使いながら勝利を引き寄せた。最終節で強度の高いC大阪を相手に勝ち切った事実は、来季のチーム作りに大きな自信となるはずだ。攻撃の幅と守備の堅実さが噛み合えば、上位を狙えるポテンシャルを十分に持っている。
SNSの反応
■ C大阪 サポーター
「最後の精度だけ決まっていれば…来季こそ決め切るチームに!」
「攻撃は本当に良かった。香川選手が入って流れが変わった。」
「若手がどんどん出てきてるのは希望。来季が楽しみ。」
「スウォビィク選手が凄すぎた…。あれを全部止められたら勝てない。」
「課題は明確。ビルドアップの精度と守備の隙をどう改善するか。」
■ 横浜FC サポーター
「最終節で最高の試合!選手たちの気持ちが伝わった。」
「窪田選手、ジョアン・パウロ選手、小倉選手の躍動が嬉しい!」
「スウォビィク選手、神がかってた。今季一のパフォーマンス。」
「来季への希望が生まれた勝利。残留できなかった悔しさは忘れない。」
「今日の守備の連動なら来季は上位狙えるはず!」
