試合分析・戦評
横浜F・マリノスとセレッソ大阪、どちらも3連勝と勢いに乗って迎えた第37節。注目の一戦は、日産スタジアムに42,665人が詰めかける中、緊張感と強度の高い展開となった。立ち上がりはC大阪が主導権を握り、R・ハットン選手や中島選手が立て続けに決定機を創出。特に3分の中島選手の決定的なシュートをGK木村凌也選手がビッグセーブで阻むと、試合の流れに大きな影響を与えた。
横浜FMは前半20分頃からボール保持が安定し、徐々に自分たちのリズムを形成。そして25分、関富選手の縦パスから素早い連携で右へ展開し、最後はJ・クルークス選手のミドルを福井選手が弾いたこぼれ球を植中選手が冷静に押し込み先制。これで植中選手は4試合連続ゴールと絶好調を維持した。
しかしC大阪も攻撃の迫力は衰えず、前半終盤にはT・アンドラーデ選手が再び木村凌也選手を脅かす。そして前半アディショナルタイム、アンドラーデ選手が裏へ抜け出した場面で木村凌也選手と交錯。オンフィールドレビューの結果、PKに判定が変更され、R・ハットン選手が確実に決め1-1で前半を折り返した。
後半立ち上がりはC大阪が大きな決定機を迎えるが、アンドラーデ選手のループは枠外へ。これが大きなターニングポイントとなり、横浜FMは61分、渡辺皓太選手のオーバーヘッド気味のパスからJ・クルークス選手が再びネットを揺らし勝ち越しに成功する。
さらに64分、高橋選手が2枚目のイエローカードで退場となりC大阪は数的不利に。以降は横浜FMがゲームを支配し、多くの決定機を創出。特に天野選手、谷村選手、角田選手らが積極的にゴールへ迫った。そして90+6分、Y・アラウージョ選手の縦推進からD・デイビッド選手がチップ気味に沈め、勝負を決定づける3点目。
シュート数は14本同士、C大阪のxGは2.03と決して劣っていなかったが、横浜FMの決定力とGK木村凌也選手のセーブ力、そして数的優位を逃さなかった試合運びが勝敗を分けた。横浜FMは今季最多の4連勝で最終節・鹿島戦へ向かい、C大阪は攻撃の迫力を示しつつも痛恨の退場と決定力不足が悔やまれる結果となった。
これからに向けて
横浜FMは、序盤こそ押し込まれる時間が続きましたが、GK木村凌也選手の落ち着いたプレーが試合全体の安定感を作り出しました。プロデビュー戦ながら何度も決定機を防ぎ、チームを救ったことは今後の大きな財産になるでしょう。また、攻撃面では植中選手と谷村選手、J・クルークス選手という好調な前線が今日も機能し、2点目の形はまさに「横浜FMらしい」スピードと技術で崩し切った素晴らしいゴールでした。
選手交代後も天野選手、Y・アラウージョ選手、D・デイビッド選手らがリズムを落とさず、厚みのある攻撃を展開できたのは、チーム全体の状態がピークにある証拠。4連勝で最終節に向かうことは、モチベーション・内容ともに理想的な状況であり、鹿島との首位決戦は大きな注目を集める一戦になるでしょう。攻守において成熟度が増しており、最後まで優勝争いの主役であり続けられるチーム状態です。
C大阪は、序盤から強度の高いプレスと素早い縦パスで横浜FMを押し込み、試合の流れをつかんでいました。R・ハットン選手、中島選手、柴山選手、T・アンドラーデ選手らが積極的にゴールへ向かう姿勢を見せ、前半のうちに10本のシュートを放つなど、攻撃の迫力は十分。特にxG2.03という数字が示す通り、決定機の質はむしろ横浜FMを上回っていました。
また、PK獲得の場面や後半のチャンスも含め、相手の最終ラインを何度も脅かした点は評価すべきポイントです。退場者が出てからも選手交代で香川選手や本間選手、V・ブエノ選手らが流れを変えようと果敢に戦い、最後までゴールを目指す姿勢は今後につながる内容でした。
最終節に向けては、決定力と試合運びの部分を整理できれば、上位陣相手にも十分勝ち切れるチーム状態です。攻守の連動性は高く、ハットン選手の存在感、アンドラーデ選手の推進力、柴山選手の創造性など武器は明確。来季に向けてポジティブな材料が多い一戦でした。
SNSの反応
横浜F・マリノスサポーター
「木村凌也選手、デビュー戦でこれは凄すぎる!未来の守護神確定でしょ」
「クルークス選手のゴール、シュートセンス抜群すぎる。あれは決める選手しか決められない」
「植中選手4試合連続ゴール…完全にチームのエースだわ」
「最後のデイビッド選手の追加点、気持ち良すぎるカウンター」
「これで4連勝、最終節の鹿島戦が本当に楽しみ!」
セレッソ大阪サポーター
「内容では全然負けてなかっただけに悔しい…」
「ハットン選手、本当に頼れるストライカーになったな」
「退場が全て。あれがなければまだ分からなかった」
「木村凌也選手が当たりすぎた…完全に壁だった」
「攻撃の形は良いので、最終節に期待してる!」
