試合分析・戦評
10月25日、埼玉スタジアム2002で行われたJ1第35節「浦和レッズ vs FC町田ゼルビア」は、両者の守備が光る一戦となり、0-0のスコアレスドローに終わった。前節、浦和は横浜FMに大敗を喫し、サポーターの不満が高まる中で迎えたホームゲーム。一方の町田はAFCチャンピオンズリーグから中3日という過密日程ながら、疲労を感じさせない粘り強い戦いを見せた。
試合序盤は町田がハイプレスとロングスローで圧力をかけ、浦和は自陣に押し込まれる時間が続く。しかし浦和も次第にボールを落ち着かせ、マテウス サヴィオ選手や関根 貴大選手を起点にサイドから反撃。28分には石原 広教選手が負傷交代するアクシデントがあったものの、長沼 洋一選手が右SBで奮闘し、守備を安定させた。
後半は浦和がペースを握る展開に。48分には長沼選手のクロスからイサーク キーセ テリン選手がヘディングシュートを放つが、GK谷 晃生選手の好セーブに阻まれる。マテウス サヴィオ選手、荻原 拓也選手らも果敢に仕掛けたが、町田の集中した守備ブロックを崩し切れず。町田もナ サンホ選手や相馬 勇紀選手を中心にカウンターを狙うが、浦和のホイブラーテン選手や柴戸 海選手の献身的な守備に阻まれた。
スタッツ上では浦和がシュート11本(枠内4)に対し、町田は8本(枠内0)と攻撃面ではホームチームが上回ったが、町田の守備組織とGK谷選手の安定感が勝点1を支えた形だ。浦和は試合を通じてボール保持では優位に立ったものの、決定力不足という課題を再び露呈。両チームともに勝点3を逃し、重たい空気を残す結果となった。
これからに向けて
浦和にとって、無得点ではあったが守備面での安定感が戻りつつある試合だった。特に西川 周作選手の安定したセービングと、ホイブラーテン選手の統率力が光った。また、負傷交代の石原選手に代わって投入された長沼選手の落ち着いたプレーは、チームの将来的な収穫となる。攻撃ではマテウス サヴィオ選手が中盤でリズムを作り、サイドでの崩しも以前より意図的に行われていた点は前進といえる。
課題は決定力とビルドアップ時のテンポだが、関根選手や荻原選手など個々の仕掛けが増えれば、次節以降で得点が生まれる可能性は高い。チームとしても、守備の粘りが戻ってきたことで勝利への土台は整いつつある。攻撃面の連動が改善されれば、上位争いへの巻き返しも十分可能だ。
町田は過密日程の中でも集中力を切らさず、組織的な守備で浦和の攻撃を封じ込めた。特にセンターバック陣の昌子 源選手、ドレシェヴィッチ選手、望月 達也選手の連携は抜群で、相手に決定的なチャンスをほとんど与えなかった。GK谷 晃生選手の冷静な対応も大きな支えとなり、勝点1以上の価値あるドローといえる。
また、相馬 勇紀選手のドリブル突破とナ サンホ選手のカウンターは攻撃面の可能性を示した。コンディションの厳しい中でも最後まで運動量を落とさず、チーム全体のハードワークが際立った。攻守両面での連動性が高く、シーズン終盤に向けて上位クラブを苦しめる存在であることを改めて証明した試合だった。
SNSの反応
💬 浦和レッズサポーター
「内容は悪くなかったけど、やっぱり決定力が足りない」
「西川選手の安定感が戻ってきて安心した」
「長沼選手のプレー、急な交代でも落ち着いていた」
「マテウス サヴィオ選手は光ってた。チームを引っ張ってた」
「この守備の粘りなら、次は勝てると思う!」
💬 FC町田ゼルビアサポーター
「谷選手が今日も神セーブ連発!勝点1は大きい」
「過密日程でこの守備力、誇らしい」
「相馬選手の突破はやっぱり迫力ある」
「最後まで集中していて本当にチームがまとまってる」
「この粘りが町田の強み。上位相手でも怖くない!」
