試合分析・戦評
残留争いの渦中にある新潟と、調子を落としている岡山の一戦は、互いに勝利を欲する激しい攻防となった。試合は立ち上がりから新潟が主導権を握り、ショートパスを丁寧につなぎながら相手の守備を崩そうとする。しかし岡山の守備ブロックは堅く、中央を閉じてサイドに追い込む戦術が機能。新潟は思うように決定機を作れず、前半24分に痛恨の先制点を許した。新潟のGK田代選手のパスを宮本選手がカットし、本山選手を経由して一美選手が右足で仕留める。岡山がアウェイで貴重なリードを奪った。
新潟はボールを保持しながらもゴールに迫る迫力を欠き、前半を0-1で折り返す。後半に入ると、早川選手や奥村選手が高い位置を取って押し込む時間帯を作り、岡山の守備を徐々に揺さぶる。ブーダ選手投入後はロングボールを活用し、セカンドボールから波状攻撃を展開。67分、橋本選手のロングボールをブーダ選手が収め、二次攻撃から新井選手のクロス→奥村選手の折り返し→白井選手が右足で押し込み、ついに同点に追いついた。
その後も新潟は逆転を狙い、長谷川選手や奥村選手を中心に攻勢を続けたが、岡山の粘り強い守備に阻まれてタイムアップ。試合は1-1のドローに終わった。
新潟は14試合連続で未勝利、岡山も6試合白星なしと、両者にとって苦しい結果ではあったが、内容としては互いに修正の兆しを見せた。特に新潟は後半の攻撃テンポの改善、岡山はリード後の守備集中が光る一戦となった。
これからに向けて
新潟は勝利こそ逃したものの、後半の内容は明らかに改善の兆しを見せた。堀米選手や小野選手といったベテランの存在感が攻撃の落ち着きを生み、途中出場のブーダ選手が前線で起点となった点は収穫だ。白井選手の得点もチーム全体で崩し切った形から生まれ、攻撃のパターンが多様化していることを示している。
また、守備面でも舞行龍ジェームズ選手を中心に粘りを見せ、失点を最小限に抑えた。残留争いという厳しい状況の中でも、「内容の良さ」が確実に戻りつつある。次節以降はこの攻撃的姿勢を継続しつつ、前半からリズムを掴むことが課題となるだろう。デンカビッグスワンを埋めたサポーターの声援が、チームを再び勝利へと導く力となるに違いない。
岡山にとっては、アウェイでの貴重な勝点1。木山監督のもとで組織的な守備が再び安定し、前半のリードを守り切る戦い方に成長が見られた。特に一美選手の得点シーンでは、本山選手や宮本選手らが前線で連動し、セカンドボールへの反応の速さが光った。
後半は新潟の圧力を受けながらも、工藤選手や加藤選手が集中したディフェンスで跳ね返し、最後まで追加点を許さなかった点は評価できる。勝利こそ逃したが、アウェイでの1ポイントは今後の自信につながるはずだ。選手たちの連携が深まりつつあり、次節以降、攻撃と守備のバランスが整えば再び上位を脅かす存在となる可能性を十分に秘めている。
SNSの反応
💬 アルビレックス新潟サポーター
「内容は悪くなかった。あとは決め切るだけ!白井選手ナイスゴール!」
「ブーダ選手が入ってから攻撃が活性化した。次は勝ちが欲しい!」
「堀米選手の復帰で落ち着きが出た。残留に向けてまだ諦めない!」
「パスワークは戻ってきた。あとはゴール前の精度だね」
「ホームで勝てなかったのは悔しいけど、チームの雰囲気は前向き!」
💬 ファジアーノ岡山サポーター
「アウェイで勝点1は上出来!最後まで集中して守った!」
「一美選手のゴール、技あり!久しぶりに先制できたのが嬉しい」
「守備陣が踏ん張った。これぞ木山監督のサッカー」
「宮本選手のボール奪取が効いてた。チーム全体で戦えた試合」
「苦しい中でも勝点を拾えたのは大きい。次はホームで勝とう!」
