試合分析・戦評
J1第32節、横浜FCと湘南ベルマーレの残留争い直接対決は、横浜FCがホームで1-0の勝利を収めた。順位的にも勝点的にも「6ポイントマッチ」と位置づけられた大一番は、序盤から横浜FCがアグレッシブな姿勢を示し、櫻川選手をターゲットとした攻撃で相手ゴールに迫った。特に細井選手、窪田選手ら若い選手が積極的に仕掛け、スタジアムの空気を自軍に引き寄せた。
前半32分には、その細井選手がロングスローの流れから自らこぼれ球に反応し、豪快な左足のシュートをゴールに突き刺し先制点を奪う。現役大学生の特別指定選手による待望のJリーグ初ゴールで、ニッパツ三ツ沢球技場は大きく沸いた。横浜FCはその後も攻勢を続けつつも追加点は奪えず、前半を1点リードで折り返す。
一方の湘南は、ボール保持率で上回りながらも効果的な攻撃に持ち込めず、シュート数も限定される展開。後半に入ってからは石橋選手や二田選手らを投入し、裏への抜け出しやスピードを活かした攻撃で流れを変えようと試みる。特に鈴木章斗選手は終盤にかけて存在感を増し、果敢にゴールを狙った。
しかし横浜FCはGKスウォビィク選手を中心に最後まで集中力を切らさず、相手のラストパスやシュートを体を張って防ぎ切った。最大の決定機はアディショナルタイムに訪れたが、鈴木章斗選手の1対1をスウォビィク選手が冷静にセーブし、同点ゴールを許さなかった。
結果として試合は1-0で終了。横浜FCはホームで大きな勝点3を手にし、2023シーズンの雪辱を果たすとともに残留争いに大きく希望をつなぐ勝利となった。湘南にとっては内容的には拮抗しつつも決定力不足が響いた痛恨の敗戦。勝負所での精度の差が、明暗を分ける結果となった。
これからに向けて
横浜FCにとってこの勝利は、単なる勝点3以上の意味を持つ。細井選手という新戦力が結果を残し、若手が堂々とピッチで躍動したことは、チーム全体にとって大きな刺激となる。さらにGKスウォビィク選手を中心とした守備陣の粘り強さも際立ち、終盤の猛攻を凌ぎ切ったことは残留争いを戦う上で強い自信になるだろう。攻撃面では櫻川選手が存在感を示し続けており、彼の決定力が今後さらに高まればチームの得点力向上につながる。残り試合でも若手とベテランの融合を武器に、勢いを持って戦い続けられることが期待される。
湘南は敗れはしたものの、後半に見せた攻撃の迫力と交代選手の躍動には光明があった。特に鈴木章斗選手が繰り返しシュートを放ち、最後までゴールを狙い続けた姿勢はチームに勇気を与えたはずだ。また、中野選手がJ1通算100試合出場を達成し、チームの歴史に名を刻んだこともポジティブな要素だろう。内容面ではポゼッションで優位に立ち、ゴール期待値でも拮抗する場面を作れており、あと一歩の精度さえ高めれば勝利は近い。残り試合に向けては、この試合での積極性とチャレンジ精神を継続することが、残留争いを抜け出す大きな力となるだろう。
SNSの反応
横浜FCサポーター
「細井選手、ついにJ初ゴール!現役大学生とは思えない落ち着き」
「スウォビィク選手の神セーブに救われた…本当に頼もしい守護神」
「若手とベテランが噛み合ってきたのが嬉しい。残留いける!」
「三ツ沢の雰囲気最高。最後まで声援で押し込めた」
「この勝利は絶対に忘れない、運命を変える3ポイントだ」
湘南サポーター
「鈴木章斗選手、最後までゴールに迫る姿勢は素晴らしかった」
「勝てなかったけど後半の勢いは次につながる」
「中野選手の100試合出場おめでとう!これからも支えてほしい」
「最後の1対1、惜しかったけど気持ちは伝わった」
「まだ試合は残っている、切り替えて全員で残留へ挑もう」
