試合前展望
J1リーグ第3節、ヴィッセル神戸 vs 京都サンガF.C. の一戦は、神戸のホーム、ノエビアスタジアムで行われた。
過去の対戦成績は神戸14勝、京都13勝、引き分け3とほぼ互角。
神戸は4-1-2-3を採用し、前節から本多選手、武藤選手に代えて松田選手、飯野選手がスタメンに入る。
一方の京都は前節と同じメンバーで臨んだ。
試合展開としては、神戸がホームのアドバンテージを活かしポゼッションを高めつつ、大迫勇也選手を軸に攻撃を仕掛けると予想された。
一方、京都はコンパクトな守備と鋭いカウンターで対応し、スピードのあるM・トゥーリオ選手や川崎選手が攻撃の鍵を握る展開が予想された。
前半
試合は神戸ボールでキックオフ。序盤から神戸は左サイドの飯野選手を起点に攻撃を仕掛けた。
前半4分、神戸の大迫選手がペナルティエリア中央からシュートを放つも、京都のGK太田選手がセーブ。
さらに、前半9分には松田選手がエリア内でボールを収めたが、大迫選手のオフサイドでチャンスを逃した。
京都は神戸の攻撃をしのぎつつ、カウンターを狙う。そして前半13分、京都が先制。
R・エリアス選手が絶妙なスルーパスを供給し、抜け出したM・トゥーリオ選手が冷静に右足でゴール右下へシュートを決めた(0-1)。
その後も神戸は左サイドを中心に攻め、前半15分には飯野選手のクロスに大迫選手が合わせたが、太田選手が再び好セーブ。
神戸のポゼッションは55%と優勢だったが、フィニッシュの精度を欠いた。
京都はリードを守るために組織的な守備を続け、前半40分にはVARチェックが入る場面もあったが、大きな変更はなく、前半は0-1で京都がリードして終了。
後半
後半は京都のキックオフで開始。リードしている京都は守備を固めつつ、追加点を狙った。
開始早々の後半3分、京都の原選手が中央へ折り返すが、山川選手がブロック。
さらに川崎選手のシュートも広瀬選手が阻止し、神戸は失点を免れた。
神戸は反撃に出るが、京都の守備陣が粘り強く対応。後半20分時点でシュート数は神戸6本、京都5本と拮抗していたが、神戸がより多くの時間ボールを保持し、チャンスを作り続けた。
後半30分を過ぎると、神戸が猛攻を仕掛ける。
後半40分、濱崎選手がペナルティエリア手前から強烈なシュートを放つも、鈴木選手がブロック。
その直後、大迫選手の決定機も京都の守備陣が身体を張って防ぐ。
そして迎えた後半56分、神戸がついに同点弾!
佐々木選手がペナルティエリア手前から強烈な右足シュートをゴール左上に決めた(1-1)。
劇的なゴールでスタジアムは歓喜に包まれた。
その後は両チームとも勝ち越しを狙うが、試合はそのまま終了し1-1の引き分けとなった。
総括
この試合は神戸がポゼッションを握り、京都がカウンターを狙う展開となった。
神戸は飯野選手、佐々木選手を中心にサイドからの攻撃を多用し、特に後半は圧倒的なボール支配で京都を押し込んだ。
しかし、決定機の精度を欠き、得点は後半56分の1点のみだった。
一方の京都は、前半の貴重な先制点を活かしつつ、終盤まで集中した守備を続けた。
後半は神戸の猛攻を受けたが、GK太田選手を中心に粘り強く対応。
特にR・エリアス選手のスルーパスや、M・トゥーリオ選手の決定力が際立った。
結果は引き分けだったが、どちらのチームも収穫の多い試合だった。
今後
神戸はこの試合でボール支配率を高めながら、主導権を握る展開を作れた。
特に後半の圧倒的な攻撃は今後の試合での大きな武器になる。
佐々木選手の同点ゴールはチームに勢いをもたらし、今後も攻撃の中心として期待される。
次節は、より決定力を高め、勝ち点3を狙いたいところだ。
京都は少ないチャンスを確実に活かし、組織的な守備を徹底できた。
特にGK太田選手の好セーブは光った。
先制点の形も非常に美しく、今後の試合でもカウンターの威力を発揮できるだろう。
勝ち切る試合運びを身につけることができれば、更なる飛躍が期待される。