試合分析・戦評
J1第26節、岡山と柏の一戦は雷雨による遅延という波乱の幕開けとなったが、最終的には岡山が2-1で勝利し、ホームで約3か月ぶりとなる歓喜を味わった。試合は序盤から岡山が積極的にプレッシングを仕掛け、開始早々にペースを握った。4分、江坂選手のパスを受けた岩渕選手が冷静に決め、先制に成功。この得点が岡山に大きな勢いを与え、前半は主導権を渡さずに進める展開となった。シュート数でも前半だけで10本を記録し、攻撃的姿勢を鮮明にした。
一方の柏は立ち上がりに対応しきれず、シュートゼロで前半を終えるなど苦しい展開。中盤の連携が噛み合わず、ボール支配率は高かったものの決定機をつくるには至らなかった。立田選手の負傷交代というアクシデントを突きながらも、岡山は集中した守備で柏の攻撃を跳ね返し続けた点が光った。
後半に入ると柏は細谷選手や山田選手を投入し攻撃に厚みを加え、ようやくシュートを重ね始める。中盤の原田選手や小西選手を中心にテンポを上げ、サイド攻撃で岡山守備陣を揺さぶった。しかしGKブローダーセン選手の好セーブ、田上選手を中心とした堅守に阻まれ、なかなかゴールを割れない。
試合の趨勢を決定づけたのは終盤だった。90分、GKブローダーセン選手のパントキックからルカオ選手が相手DFを振り切り、豪快に追加点。柏は終了間際にジエゴ選手のクロスから仲間選手が一矢報いたものの反撃はここまで。岡山が連勝を飾り、順位を押し上げる大きな勝ち点3を手にした。一方の柏は首位浮上のチャンスを逃す痛い敗戦となった。
総じて岡山は立ち上がりの集中力と前線の迫力、そして試合を通じた守備陣の奮闘が勝因であり、柏は試合後半の反発力こそ見せたが、立ち上がりの失点と決定力不足が悔やまれる内容だった。
これからに向けて
岡山にとってこの勝利は大きな意味を持つ。まず、連勝でチームの勢いを取り戻し、順位を一桁台に押し上げるチャンスを確実につかんだ点は評価に値する。岩渕選手や江坂選手が攻撃の起点として機能し、一美選手も複数のチャンスに絡むなど、前線の連動性は確実に高まっている。また守備では、田上選手や鈴木選手を中心に集中した対応を見せ、最後まで勝ち切る力を示した。さらに、途中出場のルカオ選手が決定的な活躍を見せたことは、今後のオプション拡大につながる。チーム全体のバランスが整いつつあり、上位進出に向けて大きな弾みになる試合となった。今後もこの攻守の一体感を継続できれば、さらなる快進撃が期待できる。
柏にとっては痛い敗戦となったが、決して悲観すべき内容ではない。前半こそ岡山の勢いに押されて無得点に終わったものの、後半の交代策からは攻撃の厚みが生まれた。細谷選手が持ち前の突破力で存在感を示し、ジエゴ選手や仲間選手がサイドから活性化したことで、終盤は相手ゴールに迫り続けた。最後に仲間選手が得点を奪えたことは、苦しい試合でも得点力を証明できたという点でポジティブだ。さらに古賀選手を中心にビルドアップでは一定の安定感を見せ、全体のポゼッションは相手を上回った。あとは立ち上がりの集中力と決定機を確実に仕留める力を高めることができれば、首位争いに食い込む力は十分にある。次節への修正と切り替えに期待したい。
SNSの反応
ファジアーノ岡山サポーターの反応
「雷雨で遅れたけど、待った甲斐があった!最高の勝利!」
「岩渕選手、江坂選手とのコンビが素晴らしい!」
「ルカオ選手が決めた瞬間、スタジアムが揺れた!」
「守備陣が最後まで集中していたのが大きい」
「やっぱりホームで勝つのは格別!」
柏レイソルサポーターの反応
「序盤の失点が悔やまれる…でも後半は悪くなかった」
「細谷選手と仲間選手の連携に希望を感じた」
「首位を逃したのは残念だけど、内容は悲観しない」
「原田選手のパスは鋭さがあった」
「次は必ず勝って巻き返してほしい!」