試合分析・戦評
J1第25節、エディオンピースウイング広島で行われたサンフレッチェ広島と清水エスパルスの一戦は、激しい攻防の末0-0で引き分けとなった。
天皇杯ラウンド16から中3日という過密日程での再戦となった両チームは、互いに先発を入れ替えて臨み、清水は5人、広島は3人の変更で新鮮な顔ぶれが並んだ。
試合序盤は互いに様子を見つつも、徐々に清水がポゼッションを高め、特に山原選手を起点とした左サイドの攻撃でチャンスを作った。前半23分と45分には高木選手がCKからヘディングシュートを放ち、後者は枠を捉えたものの、GK大迫選手がファインセーブでゴールを死守。広島は9分に木下選手のヘディング、19分に佐々木選手のミドルなど、少ないながらも決定機を作ったが得点には至らなかった。
後半に入ると、広島は中野選手と東選手を投入しサイドの活性化を図る。中村選手がドリブル突破から川辺選手へつなぎシュートに持ち込む場面や、前田選手の鋭いクロスから枠内シュートを放つ場面など、攻撃のテンポが一気に上がった。清水も乾選手や北川選手らを投入し、カウンターから鋭い攻撃を展開。北爪選手や北川選手が決定機を迎えたが、大迫選手の好守に阻まれた。
終盤は広島が猛攻を仕掛け、前田選手、ジャーメイン選手、中野選手らが立て続けにゴールを狙ったものの、清水守備陣の体を張ったブロックと梅田選手の安定した守備が光り、スコアレスのまま試合終了。
シュート数は広島14本、清水13本と拮抗し、ゴール期待値では広島がやや上回ったが、両守護神と最終ラインの奮闘が際立った一戦となった。
これからに向けて
広島は勝利こそ逃したが、後半の攻撃姿勢と選手交代による流れの変化は評価できる内容だった。中野選手や前田選手の投入でサイドからの突破力が増し、ゴール前での迫力が格段に向上。特に終盤の押し込みは相手を自陣に釘付けにするほどの勢いを見せ、あと一歩で勝利を手繰り寄せられる展開だった。また、GK大迫選手は前半の決定機を含む複数の好セーブでチームを救い、守備面の安定感を示した。次節以降は、この攻撃的な姿勢を前半から出せれば、得点力の向上と連勝への道が開けるだろう。
清水はアウェイでの厳しい環境下でも、全員が高い集中力を維持し続け、貴重な勝ち点1を獲得した。守備面では住吉選手やマテウス・ブルネッティ選手が最後まで身体を張り、ゴール前での粘り強い対応を見せた。攻撃では山原選手の積極的な仕掛け、高木選手のセットプレーでの存在感が光り、北川選手や乾選手の投入で終盤まで勝利を目指す姿勢を貫いた。GK梅田選手は冷静な判断と確実なキャッチでチームを支え、クリーンシートを達成。攻守におけるバランスが向上しており、次節への期待感が高まる試合だった。
SNSの反応
広島サポーターのSNS反応
「後半の攻めは素晴らしかった!あと一点が遠かった…」
「大迫選手、今日も神セーブ連発!」
「交代策が的中して流れが変わったのが良かった」
「中野選手と前田選手の連携が今後の武器になりそう」
「勝てなかったけど、内容は悪くなかった」
清水サポーターのSNS反応
「梅田選手、今日は本当に頼もしかった!」
「山原選手の突破は見ていてワクワクする」
「アウェイで勝ち点1、悪くない結果」
「守備陣が最後まで集中していたのが良かった」
「決定機を決め切れば勝てた試合だった」