試合分析・戦評
J1第24節、清水エスパルスと横浜FCの一戦は、梅雨明けを感じさせる蒸し暑さの中、IAIスタジアム日本平で行われた。お互いにリーグ戦6試合勝ちなしという厳しい状況で臨んだこの試合は、前半こそ拮抗した展開となったが、後半に清水が数的優位を生かして試合を制した。
立ち上がりから清水はボールを保持し、乾貴士選手を起点に攻撃のリズムを作るが、横浜FCの中央の守備ブロックに阻まれ、決定機を作れない。横浜FCは中盤でボールを奪ってからの素早い切り替えで反撃を狙い、前半40分にはルキアン選手のシュートが梅田透吾選手のセーブに阻まれる。
そして前半終了間際、横浜FCのユーリララ選手がマテウスブエノ選手へのタックルでVAR判定の末に一発退場。後半は清水が1人多い状況で主導権を握る展開に。
後半14分、山原怜音選手のクロスのこぼれ球を北川航也選手がシュート、それをカピシャーバ選手が押し込んで先制。さらに27分には中原輝選手がカットインから豪快なミドルシュートを突き刺し、リードを2点に広げた。
横浜FCは終盤にかけて櫻川ソロモン選手やジョアンパウロ選手がゴールに迫るも、清水GK梅田選手の好守に阻まれ、最後まで得点を奪えず。清水が2-0で勝利を収め、リーグ戦6試合ぶりの白星を飾った。
これからに向けて
この試合の勝利は、清水にとって非常に大きな一歩となりました。攻撃面では乾選手や山原選手を軸にしたワイドな展開とセカンドボールへの反応の良さが光り、粘り強くゴールを狙う姿勢が得点につながりました。また、GK梅田選手の安定したセービングもチームに安心感を与えていました。
カピシャーバ選手の得点感覚、中原選手のミドルシュートといった個の力も活きたことで、内容・結果ともに充実の勝利。これで天皇杯に続き公式戦2連勝となり、チームには勢いが戻りつつあります。次節に向けても、連動性のある守備とボール保持を継続できれば、さらなる上昇が期待されます。
結果は敗戦となったものの、横浜FCは数的不利の中でも組織的な守備とカウンターで決定機をつくる粘り強さを見せました。特に前半の室井選手の決定機や、終盤に櫻川選手と小川選手が見せたゴールへの執念は、苦しい状況下でも諦めない姿勢がうかがえました。
今は試練の時期ですが、山田選手や遠藤選手ら若手が経験を積む場にもなっており、チームの底上げが進んでいる印象です。守備面の課題やカード管理には改善の余地があるものの、チーム全体で勝利を渇望する気持ちは確実に伝わっています。次の一戦での勝利がきっと流れを変えてくれるはずです。
SNSの反応
🧡清水エスパルス サポーターの反応(X/Instagramより抜粋)
「カピシャーバ選手ありがとう!勝ち点3めちゃくちゃ大きい!」
「乾選手のパスの精度が異次元。やっぱり清水の心臓」
「梅田選手のセーブ連発!J1でもやれるって証明したな」
「山原選手、攻守にわたって走り抜いててかっこよかった」
「久しぶりに勝利の歌をスタジアムで歌えて最高!」
💙横浜FC サポーターの反応(X/Instagramより抜粋)
「あのFKからの室井選手のシュート、惜しかった…あれが決まっていれば」
「ユーリララ選手の退場は痛かったけど、気持ちを切らさなかったのは良かった」
「後半のジョアンパウロ選手の惜しいシュートに夢見た」
「守備陣、体を張ってよく耐えてた。数的不利で2失点ならよくやった方」
「櫻川選手、もっとプレー時間を与えてあげてほしい」