試合前展望
J1リーグ第2節、サンフレッチェ広島と横浜F・マリノスの一戦がエディオンピースウイング広島で開催される。広島は3-4-2-1のフォーメーションを維持し、前節からのスタメン変更はなし。一方、横浜FMは4-2-3-1の形で、前節から2名を入れ替えてきた。
両者の過去対戦成績では、横浜FMが勝ち越しているが、広島はホームでの戦いに強みを持つ。試合展開としては、広島がボール保持をしながらチャンスを伺い、横浜FMが速攻を狙う形になりそうだ。
前半
試合は横浜FMのキックオフで開始。序盤から広島がポゼッションで上回り、前半15分までの支配率は60%を記録。積極的にサイドからクロスを供給するが、横浜FMの守備陣が対応し、決定機には至らない。
前半12分、横浜FMのS・ウォルシュ選手にイエローカードが出る。続く前半13分、広島の田中聡選手がペナルティエリア手前からシュートを放つも、J・キニョーネス選手にブロックされる。横浜FMも前半23分にアンドレス・ロペス選手がシュートを放つが、枠を捉えられず。さらに、前半28分にはヤン・マテウス選手がミドルシュートを試みるが、こちらも枠外。
前半30分には、横浜FMがポゼッションで盛り返し、ボール保持率が56%に。しかし、両チームともにシュート数は2本ずつにとどまり、決定機を生み出せないまま試合が進行。横浜FMはサイドからの突破を試みるも、広島の守備陣が冷静に対応し、ヤン・マテウス選手のドリブル突破も阻止される場面が目立った。
前半40分時点でのスタッツは、シュート数が広島2本、横浜FM2本。枠内シュートは広島1本、横浜FM0本。ゴール期待値(xG)では横浜FMが0.25、広島が0.06と、どちらも低調な数字となった。結局、前半はスコアレスで終了し、後半に勝負が持ち越される展開となる。
後半
後半開始と同時に広島は東選手を下げ、菅選手を投入。広島が攻勢に出る中、後半2分にペナルティエリア内でジャーメイン良選手がシュートを放つが、J・キニョーネス選手にブロックされる。しかし、このプレーの流れでJ・キニョーネス選手がハンドを取られ、広島がPKを獲得。
後半4分、PKキッカーを務めたジャーメイン良選手が左足で冷静に決め、広島が1-0と先制。これにより試合の流れが変わり、広島はさらに攻勢を強める。後半11分にはT・アルスラン選手がペナルティエリア左からシュートを放つが、枠を外れる。
横浜FMも反撃に出る。後半12分には松原選手のクロスから植中選手がシュートを放つが、大迫敬介選手が好セーブ。さらに後半14分には遠野選手がドリブルでペナルティエリア内に進入し、シュートを試みるが、塩谷司選手がブロック。
後半20分時点でのスタッツは、シュート数が広島7本、横浜FM4本。ゴール期待値(xG)は広島が1.27、横浜FMが0.39と、広島がより決定的なチャンスを作っていることを示す。横浜FMは後半29分に遠野選手、S・ウォルシュ選手、植中選手、ヤン・マテウス選手を下げ、エウベル選手、鈴木選手、天野選手、井上選手を投入し、攻撃の活性化を図る。
終盤、横浜FMはセットプレーやクロス攻撃を仕掛けるが、広島の守備陣が集中力を切らさず対応。後半52分、横浜FMの天野選手がペナルティエリア中央からシュートを放つが、川辺駿選手がブロックし、試合終了。広島が1-0で勝利を収めた。
総括
試合は広島の1-0勝利で幕を閉じた。前半は両チームともに慎重な展開が続いたが、後半開始直後のPK獲得が試合の明暗を分けた。
今後
広島は自分たちの戦い方を明確に持ち、それを実行する力を示した。ジャーメイン良選手の決定力と中盤の田中聡選手のゲームコントロールは、今後の戦いに向けても期待が持てるポイント。
横浜FMは試合を通じてポゼッションを高め、流動的な攻撃を仕掛ける姿勢を見せた。攻撃の精度を向上させれば、得点力は向上し、優勝争いに十分絡めるだろう。