試合分析・戦評
ホームの川崎フロンターレは4‑2‑3‑1、東京ヴェルディは3‑4‑2‑1でキックオフ。両軍とも直近4試合勝利がなく、慎重な立ち上がりとなった。前半3分、川崎Fはマルシーニョ選手のスルーパスに山田選手が抜け出すもシュートは枠外。以降は東京Vが前線3枚+ウイングバックで高い位置を取ってボール保持率54%を確保し(前半終了時)、川崎Fは家長選手を起点に素早いカウンターで応戦した。互いに決定機は限られ、前半は0‑0で折り返す。
後半、東京Vは山見選手と松橋選手を投入して右サイドの推進力を強化。開始2分のCKから谷口選手がヘッドを放つがGK山口選手が好セーブ。すると川崎Fは脇坂選手のFKに家長選手が合わせ、続いてエリソン選手を投入してパワフルな中央突破へシフトする。シュート数は最終的に川崎F9本、東京V5本、GKセーブ数はマテウス選手が5、山口選手が3と互いの守護神が最後の砦となった。ゴール期待値は川崎F1・20、東京V0・32でホームが上回ったが、ブロック内のミスマッチを突き切れず、そのままスコアレスドロー。川崎Fはサイドチェンジ後のクロス精度、東京Vはカウンター時のサポート距離が課題として残った一方、両軍の集中力と走力は90分間落ちず、2万人超の観衆を最後まで引き込んだ一戦だった。2025年第11節_川崎vs東京V
今後
川崎フロンターレは無得点に終わったものの、若手とベテランの融合は確実に進んでいる。高井選手と佐々木選手のCBコンビは空中戦勝率で計70%超を記録し、終盤の東京Vパワープレーを跳ね返した。家長選手が中盤に下がってゲームを作る可変4‑3‑3も機能し、山本選手や三浦選手が最後列から持ち上がる形で厚みを演出。途中出場のエリソン選手と伊藤選手が前線に勢いを与えた点はポジティブで、ベンチワークの幅が広がった。次節へ向けては、脇坂選手不在時でもセットプレーのキッカーを複数用意すれば得点機会は増えるはず。守備が安定している今こそ、サイドと中央の選択肢を整理して“一発”ではなく“面”で崩す形を積み上げたい。
東京ヴェルディはアウェイでクリーンシートを達成し、自信を深める試合となった。最終ラインの谷口選手、千田選手、翁長選手が中盤のスライドを的確にフォローし、被シュート9本を枠内2本に抑制。守護神マテウス選手のビッグセーブも光った。攻撃では木村選手と山見選手の両ワイドが積極的にドリブルで仕掛け、CKからのセットプレーで決定機を創出。染野選手が終盤に投入されてからはロングボールと足下のコンビネーションを使い分け、戦術的柔軟性が見えた。今後はOG(オウンゴール)を誘うようなニアゾーン攻略や、ツートップ気味に押し上げる時間帯を持てば、勝点3を取り切る可能性が高まる。チーム全体のハードワークはリーグ随一だけに、フィニッシュ精度の向上が鍵だ。
SNSの反応
川崎フロンターレサポーター
「家長選手のスルーパス、鳥肌!あとは決めるだけ…」
「高井選手19歳でこの安定感、将来代表確定でしょ」
「エリソン選手が入って前向きになった!次はゴール期待」
「最後の猛攻は川崎らしさ復活。勝てなかったけど前向き」
「山口選手ナイスセーブ!クリーンシートで悪い流れ止めた」
東京ヴェルディサポーター
「マテウス選手まじ神セーブ!勝点1以上の価値」
「谷口選手のヘッド惜しかった…でも攻める姿勢が◎」
「木村選手躍動!川崎相手にドリブルで剥がしたの熱い」
「0−0だけど“ヴェルディらしいサッカー”が戻ってきた」
「昇格組とは思えない落ち着き。次はホームで勝利だ!」