試合分析・戦評
J1第10節、FC東京と柏レイソルの一戦は、国立競技場に43,813人の観衆を迎えて行われた。序盤から柏がポゼッションで優勢に立ち、前半のボール支配率は実に63%と、主導権を握った形だった。右サイドから久保選手、小屋松選手、原田選手らが積極的に仕掛け、ペナルティエリアに侵入する場面を多く作ったが、フィニッシュの精度を欠き、決定機を活かしきれなかった。
対するFC東京は、全体として劣勢の中でも集中力を切らさずに守り、数少ないチャンスを生かす姿勢を見せた。35分には俵積田選手の果敢な突破からこぼれ球に反応した仲川選手がゴールを奪い、先制点を挙げた。この場面は、守備から素早く攻撃に転じた東京の持ち味が発揮されたシーンだった。
後半も展開は変わらず、柏が押し込む展開が続く。選手交代を重ね、ジエゴ選手や中島選手、細谷選手らを投入し、ゴールへの圧力を高めていく。対する東京は、守備陣が身体を張って対応し、GK野澤大志守選手の好セーブも光ったが、試合終了間際の後半49分、熊坂選手のクロスに反応した木下選手が冷静に右足でゴールを決め、柏が土壇場で追いついた。
最終的には1-1の引き分けで試合終了。FC東京は国立での相性の良さを生かせず、勝利から遠ざかったまま。一方の柏はリーグ戦5戦無敗と、着実に勝点を積み上げている。
今後
FC東京は、厳しい展開の中でも数少ないチャンスをものにし、先制点を奪った攻撃の鋭さは、今後の希望となる材料。仲川選手や俵積田選手のアグレッシブな姿勢は攻撃の核となり得る。守備面では野澤大志守選手の安定感あるセーブも光った。次節に向けては、よりボール保持を意識し、試合の主導権を握る展開を目指したい。
柏レイソルは、試合を通じて高いポゼッションと多彩な攻撃パターンを披露。最後まで集中を切らさずに追いついた粘り強さは、チームとしての成熟度を感じさせた。木下選手の決定力、久保選手や小泉選手の仕掛けの質も好印象。次節に向けては、前半からフィニッシュの精度を高め、主導権をより明確に点に結びつけたい。
SNSの反応
FC東京サポーター
「国立で勝ちたかった…でも仲川選手のゴールには痺れた!」
「守備陣は本当によく頑張った。野澤大志守選手、神セーブ連発!」
「俵積田選手のドリブルは武器になる。もっと使ってほしい!」
「あと少し…逃げ切りたかったな。悔しいけど、次に期待!」
「この勝ち点1をどう活かすか。次こそ勝とう、東京!」
柏レイソルサポーター
「最後の最後で追いついた!木下選手、よく決めた!」
「久保選手の仕掛けがキレてたな。どんどん仕掛けてほしい」
「内容では圧倒してた!次は決め切るだけ!」
「無敗キープは素直にうれしい。チームがまとまってきたね」
「パスワークが美しかった。ジエゴ選手もいいアクセント!」