試合分析・戦評
J1第17節、サンフレッチェ広島と東京ヴェルディの一戦は、3-4-2-1のミラーフォーメーション同士の対決となり、局地戦の応酬と球際の激しさが際立つゲーム展開となった。
試合序盤からペースを握ったのはホームの広島。左サイドの新井選手を中心に幾度もサイド攻撃を仕掛け、加藤選手や前田選手、ジャーメイン選手が連動しながら東京Vゴールに迫った。しかし、東京Vのディフェンス陣が集中力を保ち、特にGKマテウス選手の安定感あるセービングが光り、前半はスコアレスで終了した。
後半に入ると、猛暑の影響か運動量が落ち始めた広島に対し、東京Vがカウンターで牙を剥く。後半29分、ドリブルで抜け出した翁長選手がペナルティエリア内で倒され、VARチェックの末にPKを獲得。このPKを木村選手が冷静に決め、東京Vが先制に成功する。
このまま逃げ切りを図りたい東京Vだったが、広島は直後の交代で流れを引き戻す。復帰したV・ジェルマン選手を投入すると、右サイドからの崩しに変化が生まれる。後半42分、荒木選手のラストパスを受けたV・ジェルマン選手が右足で同点弾。そしてその2分後、川辺選手が中央から豪快にゴール左上へ突き刺す逆転弾を決め、わずか数分で試合をひっくり返した。
シュート数14本(枠内4)、ゴール期待値1.42と広島の攻撃は終始圧力をかけ続けていたが、後半にしっかり結果に結びつけたことで勝点3を獲得。4月の4連敗から一転、これで4連勝と調子を上げている。
これからに向けて
広島は持ち前のアグレッシブなプレッシングと左右のワイドな展開が、終始試合を支配する要因となりました。特に新井選手の縦の突破、荒木選手と川辺選手の中央でのアイディアは、相手守備を揺さぶるうえで非常に効果的でした。V・ジェルマン選手の復帰とゴールは、今後の攻撃オプションを大きく広げてくれるでしょう。セットプレーの質向上や決定力の精度が整えば、さらなる上位進出も現実的です。
東京Vは守備の集中力、特にマテウス選手のセーブや最終ラインの粘り強さが光りました。少ないチャンスを活かして先制した姿勢は、今季の成長を象徴するものでした。木村選手の落ち着いたPKや翁長選手のドリブル突破力は今後も脅威となりそうです。今節は悔しい逆転負けとなりましたが、試合運びの質と交代選手の活躍がさらに噛み合えば、順位上昇の鍵を握るチームになるでしょう。
SNSの反応
📱広島サポーター
「V・ジェルマン選手、復帰戦でゴールは感動!」
「4月の連敗から見違えるようなチームに。選手たちありがとう」
「荒木選手のパスセンスはやっぱり別格だな」
「交代策がズバリ当たった!スキッベ監督ナイス采配!」
「エディオンピースウイングの雰囲気も最高だった!」
📱東京Vサポーター
「あのPKで流れが来たと思ったけど…惜しかった」
「木村選手の落ち着き、さすがキャプテンだね」
「連戦の中でも守備陣はよく頑張ってた」
「翁長選手の突破は本当にワクワクする!」
「悔しいけど、去年じゃ考えられない戦いができてる」